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創業65周年、独自戦略で
次代の新市場を開拓

(写真右上)山口進社長(左)と山口剛弘常務

前期売上高は単体で20億円を突破。今年迎える創業65周年に向け弾みをつけた。業界再編やカジュアル化が進む中、従来の制服を組織の連帯感を高める「チームウェア」へと再定義し、市場を牽引。オフィス課題を解決するコンシェルジュへの進化と次世代への継承により、九州No.1の地位を不動のものにする。

「チームウェア」を潮流に新領域へ

企業ユニフォームの総合商社として、累計1万社を超える顧客接点を持つチヨダが、前期決算で当面の目標だった単体売上高20億円を突破。今年迎える創業65周年に弾みをつけた。山口進社長は、物価上昇による単価アップという追い風を認めつつも、その根底には長年築いてきた顧客との強固な信頼関係があることを強調する。
現在、多くのビジネス現場で従来の事務服という枠組みが、より自由で柔軟なスタイルへとアップデートされている。こうしたシフトを、同社は組織の連帯感を高める「チームウェア」への移行期と定義した。一律の制服という概念を超え、スポーツブランドの参入に象徴されるような、動きやすく機能的なスタイルをいち早く提案。企業のアイデンティティを反映し、着る人のモチベーションと組織の結束力を引き出す新たなユニフォームの在り方を追求している。さらには建設現場を支える空調服の普及(前年実績1億円超)など、多様化するニーズも的確に捉えることで、1社あたりの提供価値を最大化させている。

期待高まるオフィスサポート事業

同社の進化はウェアの提供に留まらない。23年に発足した「オフィスサポート事業部」は、文具や什器の納入からオフィスの改装、テナント物件の紹介まで、企業の総務課題をワンストップで解決する体制を確立した。「企業の要望や困りごとをアウトソーシングしてもらうことで解決へ導く。ユニフォームを入り口としたクロスセル戦略の推進は、今後の新たな強みになる」と、次代を担う山口剛弘常務は語る。
このクロスセル戦略を地域軸で加速させるのが、市場性の大きい北九州エリアの開拓である。同社は同エリアを重点地域と位置付け、拠点の再整備を決定した。背景にあるのは、物流拠点の急増に伴う新たな需要の広がりだ。九州全域を網羅するロジスティクス成長の勢いを取り込み、刺繍やプリント等の加工、補正、レンタル、保管まで自社完結する「ワンストップ体制」を迅速に提供。系列化が進む業界内において、独立系ならではの機動力と圧倒的な差別化を明確に打ち出していく。

人材重視の採用で挑む事業承継

持続的な成長に向けた最大の投資は「人」である。同社は今年、6年ぶりに新卒採用を再開し、体育会系の新戦力2名を迎えた。山口常務は、販売スキル以上に「人物」と「人脈」、そして高い対人コミュニケーション能力を重視する採用方針を掲げる。福岡というコンパクトシティにおいて、密な人間関係を次世代のビジネスチャンスに変えるための布石だ。
また、DX戦略として半年内のローンチを目指す「LINEベースの購買チャネル」の開発など、非対面営業の効率化にも着手した。時代の変化に伴い従来商材が縮小するリスクを見据え、デジタル技術を駆使して既存客への付加価値をさらに高めている。 「70周年までには世代交代の道筋を固めたい」と語る山口社長。10年後には山口常務の長男も合流を見据えるなど、3世代、4世代にわたる事業承継の青写真は既に描かれている。伝統的な信頼と革新的なサービスを融合させ、チヨダはユニフォームを通じて快適な職場環境の創造に努め、「働く人を応援する企業」としてさらなる成長へと歩みを進める。

 

(ふくおか経済EX2026年)


会社情報COMPANY PROFILE

会社名
(株)チヨダ (カ)チヨダ)
代表者名
山口進
所在地
〒815-0032 福岡市南区塩原2-7-5 [MAP]
TEL
092-562-1221
企業ホームページ
https://www.chiyoda-jp.com
設立
1972年10月
創業
資本金
1,000万円
従業員数
36人