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ユニフォーム販社の枠組みを
超えた展開で持続的成長を

企業ユニフォーム納入を基軸としつつ、オフィス環境の最適化や経営サポートを加えたトータルソリューションの提供で、業界内での独自性と競争優位性を確立。ユニフォーム商社の枠組みを超えた新たな展開は、持続可能な成長に欠かせない要素となり、企業価値をさらに押し上げている
オフィスコンシェルジュとしての存在価値を
就業人口の減少に加え、生産工程の自動化やテレワークの普及など、働き方の多様化によって企業ユニフォーム市場を取り巻く環境は大きく変化している。
そうした中、来年の創業65周年を控え、これまで作業服や事務服、制服、白衣などを1万社以上に納入してきた業界トップレベルのユニフォーム総合商社チヨダは、長年築いてきた顧客基盤や取引先とのネットワークを強みに、オフィス全般のソリューションを提供する事業へと領域を拡大することで、新たな成長の足場を固めている。
その中核である「オフィスサポート事業部」(2023年3月発足)では、ユニフォーム事業で培った広範な顧客基盤や多業種にわたるリレーションシップを生かし、経営効率化やコスト削減、オフィス最適化のコンサルティング業務を強化。グループ企業である㈱チヨダネットワークの事業基盤も活用しながら、様々なオフィス家具や事務用品の受注、移転・新規事業・店舗立ち上げ時のテナント物件の紹介、さらに福利厚生の一環として賃貸マンションや一軒家の紹介といった不動産仲介にも対応できる体制を確立している。
「企業の要望や困りごとを弊社にアウトソーシングしてもらうことで全てを解決へと導く。いわばオフィスのコンシェルジュのようなものと認知してもらえれば」と、その存在意義を語るのは、事業を率いる山口剛弘常務。ユニフォーム納入と総務アウトソーシングの親和性を生かすことで、「競合優位性を確保する上で大きなポイントになる」と自信を見せる。また山口進社長も「オフィスサポート業務が多岐にわたれば、それだけ現有社員の活躍の場が広がり、適材適所で人員配置が可能になる」とし、社員のスキル向上や組織の活性化に期待を寄せている。
人材不足への対応と営業効率化で新たな成長戦略を
一方で、慢性的な人材不足への対応は今後の大きな課題だ。これまで対面営業を重視し、「売って終わり」ではなく、密な関係性から新たな顧客ニーズを掘り起こしてきた同社。こうした営業ノウハウや経験値に支えられた安定した顧客基盤が、新たな領域であるオフィスサポート事業の創出にもつながっている。
さらに刺繍や補正などの加工業務、クリーニング、期間保管機能をすべて自社完結するワンストップサービスを強みに持つ以上、労働集約型のビジネスモデルは重要な基盤であり、人材不足が続く中でこのモデルを維持・成長させるには、雇用の安定化が不可欠となる。
こうした課題に対して、同社では営業機能の本社集約による営業効率の向上とリソースの最適化を進めている。また中途採用を含めた人材確保を強化するとともに、パート社員を営業アシスタントとして積極的に登用することも計画している。
今後は人材確保や事業の多角化に向けたM&Aも視野に入れるなど、ユニフォーム商社としての既存の枠組みを超えた新たな事業領域への進出で、業界内での独自性と競争優位性を高めていくチヨダ。持続的な成長が求められる中、「快適で安全な職場環境の創造に貢献する企業」としての進化を目指し、さらなる成長戦略を打ち出していく。
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(ふくおか経済EX2025年)