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「ネクストステージ」元年、持続的成長へ組織改革に着手

（写真上）共創展・カンサイフェア
毎年7月下旬に取引先の電気工事店や約100社のメーカーと三位一体で開催する大型展示商談会『共創展・カンサイフェア』。昨年は「カンサイ設立70周年記念大感謝祭」と称して盛大に開催
（下）カンサイCUP　ALL JAPAN 男子学生アマチュアゴルフトーナメント
カンサイHDが始動した2014年から「カンサイCUP」と冠して主催する、次代を目指す男子学生選手の育成支援を目的としたゴルフ大会。昨年で11回目を数え、プロ選手も輩出

九州最大手の電設資材卸、㈱カンサイを中核に事業会社11社を擁する㈱カンサイホールディングス。カンサイを軸にグループの業績も堅調に推移する中、昨年10月に就任した本多利行社長は、25年度を「ネクストステージ」元年と位置付け、グループのさらなる持続的成長に向けて組織改革に着手した。

中核のカンサイは九州最大手の電材卸

カンサイHD傘下の中核事業会社・カンサイは、九州最大手の電設資材卸会社だ。昨年9月に逝去した忍田勉前カンサイHD社長が1995年にカンサイ（当時は関西電業㈱）の2代目社長に就任すると、2002年3月には〝設備の総合商社への飛躍〟を掲げて社名変更し、九州内30カ所を超えるきめ細かな営業体制を敷いた。カンサイ設立60周年を迎えた14年3月からはカンサイHDを中心とした持ち株会社体制に移行。現在、傘下の事業会社は11社を数え、グループの総売上高を社長就任時の約3倍となる353億円にまで成長させた。

（左写真）本社社屋

電材から住設機器や工事までワンストップ体制の“総合力”

カンサイHDの傘下にはカンサイの他にも特色を持った電材卸の事業会社が連なっている。カンサイよりも業歴が長く、営業基盤を確立する㈱日進商会（北九州市小倉北区）。大手電線商社から九州地区の営業権を譲受し、北九州地区の工場関係向けに販路を有する九州昭和㈱（同市八幡西区）。11年に設立した㈱カンサイ南九州社（鹿児島市）や14年に独立を支援して設立したエコプラス㈱（山口県下関市）、18年にカンサイから分社した㈱カンサイ西九州社（長崎市）も地域に密着したきめ細かな営業を推進している。
また、傘下には弱電工事全般の㈱ロッコウアトム（福岡市博多区）や、住宅設備機器販売・住宅リフォームの㈱カンサイしんこう（同）、空調・管工事用資材卸の㈱サワヤマ機材（長崎県諫早市）、特許技術で画期的なエアコン省電力ユニットを展開する空調・省エネ工事の㈱アイ・シー・エス（沖縄県宜野湾市）を持ち、22年3月には、インテリア商材販売・提案事業の㈱カンサイテックデザイン（福岡市博多区）が加わった。電材から住設機器や工事までのワンストップサービス体制を強みに、グループ総合力の強化を図っている。

「社員の幸せ」と「会社の繁栄」を両立

「目指すのは、誰もが働きたいと思える会社として成長できる“夢のある企業”であり、“社員の幸せ”」と語る本多新社長。すでにHDの社長就任前からカンサイの執行役員制導入や働き方改革を主導し、昨年は「女性活躍推進プロジェクト」を発足するなど組織改革を進めてきた。
就任から半年を経て始動した25年度を「ネクストステージ」元年と位置付け、グループのさらなる持続的成長に向けて組織改革に着手。社長を兼務するカンサイにおいては、働きやすい職場環境の整備や役割分担に向けて、営業所統合や事務所移転、業務一括処理、営業部と業務部の体制づくり、女性営業・女性営業アシスタントの育成を企図する。また、賃金や住宅手当の大幅アップのほか、副部長や部長代行などの新設とこれらの経営幹部の研修強化で次世代リーダーを育成する。「“社員の幸せ”と“会社の繁栄”の両立、すなわち“働きやすさ”と“働きがい”の両立と次世代リーダー育成で、先代の遺してくれた基盤をより強固にしていきたい」と展望している。

本多利行 社長 ほんだ・としゆき／静岡県浜松市出身。1972年7月31日生まれの52歳。昭和大学薬学部卒。99年2月関西電業㈱（現カンサイ）入社。2010年取締役、21年専務を経て、23年3月社長就任（現任）。カンサイHDでは13年10月取締役、17年9月常務、22年3月副社長を経て、昨年10月社長就任（現任）。趣味はスポーツ観戦

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募集職種／営業職（法人営業・技術営業）
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担当／㈱カンサイHD本社　総務部　篠原・坂田

（ふくおか経済EX2025年）