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減収も経常利益は初の10億円台に カンサイ


売上高は前期比6%減の266億円

株式会社カンサイホールディングス(福岡市博多区東比恵3丁目、忍田勉社長)傘下の中核事業会社で電設資材卸売の九州最大手、株式会社カンサイの2017年3月期決算は、売上高が前期比6・0%減の266億1300万円、経常利益が15・8%増の10億4000万円だった。6期連続の増益で、経常利益が10億円を超すのは設立以来初めて。

16年度は大型案件も少なく、主力の電材事業部の売上高が各営業所トータルで6%減となったほか、グループ会社向けの卸販売も前年を下回り、前期比で16億9400万円の減収となった。一方、営業所毎に粗利益率向上に努めた結果、経常利益は大幅増となり5期連続で過去最高を更新。当期純利益も15・3%増の6億8600万円で3期連続過去最高だった。

株式会社カンサイホールディングス傘下の他の事業会社の売上高は、電材卸では株式会社日進商会が21・7%減の12億1500万円、九州昭和株式会社が1・7%減の13億2200万円、株式会社カンサイ南九州社が1・7%減の8億4300万円と3社が減収だったが、14年7月に設立したエコプラス株式会社(山口県下関市)は前期比7・0%の7億1800万円、15年7月に事業譲受に伴い設立した株式会社昭和電光(博多区板付)は21・2%増の2億600万円と順調に伸びた。

このほか防災関連や電話工事など弱電工事全般の株式会社ロッコウアトムは大型案件が少なく23・7%減の7億7700万円。住宅設備機器販売・住宅リフォームの株式会社カンサイしんこうは5・4%減の14億1100万円。昨年12月に事業譲受に伴い設立した空調・管工事用資材卸売の株式会社サワヤマ機材は4カ月の変則決算で3500万円だった。また、関連会社の配電盤・分電盤製造の三葉電機工業株式会社は引き続き受注好調で1・5%増の22億8800万円となり、グループの単純合計売上高は約354億円となった。

今年度がスタートした3月から各事業会社の基幹システムを統合するとともに、これまでカンサイが担ってきた仕入れ機能をカンサイHDに移管したため、カンサイの今期単体売上高は約235億円を予想している。忍田勉カンサイHD社長は「新基幹システムの稼働で、事業会社が各事業に専念できる攻めの体制を確立し、増収を図っていきたい」と話している。

2017年7月4日発行