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「地域共動」で部活動改革をけん引

「非認知能力」育成のスポーツスクールを展開するリーフラス㈱。プロによる適切な指導の重要性を確立し、スクール会員数は約6万人に上る。社会問題となっている学校部活動改革に向けた取り組みも加速しており、これまでに累計981校の部活動運営を支援。確かな実績とノウハウでさらなる改革推進に寄与していく。

累計981校で部活動支援受託

顧問教員の過剰労働や、暴言・体罰、競技未経験者による不適切な指導など、学校部活動をめぐる課題は多岐にわたり、大きな社会問題となっている。2022年6月にはスポーツ庁の有識者会議が取りまとめた「部活動の地域移行への提言」が公開された。これは25年度までに「休日の運動部活動の段階的な地域移行」を推進するもので、その後の完全移行も見据えるものとなっている。
こうした社会的背景に先駆けて、リーフラスでは創業時から「部活動改革」を提唱しており、これまでに全国で28自治体、累計981校の部活動（運動部・文化部）の支援を受託。提言を受けて多くの自治体からの相談が寄せられている。23年4月からは、東京都港区の全中学校の部活動（運動部・文化部）運営を受託開始。教員が部活動に一切関与しない初めての形となり、教員は本業である学校授業に対して集中することで生徒の学習レベル向上への効果も予測される。この「港区モデル」が都市型の部活動地域移行の見本となれば、加速度的な全国波及への期待も大きく膨らんでいく。

スクール会員数は約6万人に増員

スポーツスクール事業においては、コロナ禍による不安や我慢、交流機会の減少を経て、より一層、子どもたちの「ココロに体力を。」の理念への支持と共感が広がっている。2020年4月に発令された緊急事態宣言による学校の休校や外出自粛で、一時的に会員数は減少したものの、子どもたちの成長におけるスポーツの重要性が再認識されたことで、その後の会員数は劇的に回復。現在はコロナ以前の水準を大きく上回る約6万人まで増員している。
創業から一貫してきた「技術の向上だけではなく、子どもたち一人ひとりの個性を認め、達成できたことを褒め、失敗しても励まし、挑戦できるよう勇気付ける」という指導理念によって、たくましさや協調性、思いやりといった「非認知能力」を育むことへの関心と評価は、今後ますます高まっていくだろう。

部活動民営化に向けた体制整備

22年11月には、スポーツ教育における事業者の垣根を超えて安心で安全なスポーツの普及を目的として、大手の教育型スポーツ企業など11法人が参画する「スポーツ産業推進協議会」を発足。業界全体の教育性と安全性の向上を図るとともに、部活動民営化の受け皿となる体制整備も進める。
また、12月1日付で日本経済団体連合会に入会。民間企業による部活動運営受託に必要な副業推進での人材活用や、その仕組みの構築について提言することで、スポーツを通した企業の社会貢献ならびに外部指導員となる地域活力の掘り起こしにつなげていく考えだ。
スポーツスクールや部活動運営受託など、地域に密着した活動で多様なスポーツサービスを提供するリーフラス。地域と共に動くことをテーマとした「地域共動」で、これからもさまざまな地域課題や社会問題の解決に貢献していく。

伊藤清隆 社長 いとう・きよたか／愛知県出身、1963年11月21日生まれの59歳、琉球大学教育学部卒。趣味はスポーツと読書。著書に「百パーセント正社員主義」。「ココロに体力を。」をコンセプトとした子ども向けスポーツスクールから事業をスタート。日本スポーツ界に多く見られる体罰や暴言といった根性主義を撤廃し、スポーツを通して子どもたちの非認知能力の育成と部活動改革に取り組んでいる。2016年4月にはテレビ東京系列の人気番組「カンブリア宮殿」に出演した

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（ふくおか経済EX2023年）