INTERVIEW

    コミュニケーションの円滑化で進む改革


    石黒豊ワークスモバイルジャパン社長(左)、富山孝治システムフォレスト社長

     

    「ニューノーマル時代」に向け、デジタルツールの活用が急速に進んでいる。ワークスタイルは目に見える形で変化し、時間と場所を超えたコミュニケーションが定着しつつある中、LINE WORKSを活用した働き方について語り合った。

    手軽にITリテラシーを高める

    石黒 ウィズコロナ時代、課題も浮き彫りになり、新しい働き方を本格的に模索し始めている企業が増えています。そんな中、最重要視されているのがコミュニケーションの在り方です。従来の勤務体系にメスが入り、新たなワークスタイルが余儀なくされる中、コミュニケーションの円滑化が業務効率を上げていく大きなポイントになります。

    その一つがチャットツールです。従来からある電子メールも必要不可欠ではありますが、その特性から定型文を挿入しなければならなかったり、リアルタイムでやり取りができなかったりなど難点があります。これらの課題を解決したLINE WORKSは導入も容易でプライベートで使うLINEとも紐づけられることから、テンポよく会話のキャッチボールができます。

    富山 当社は10年前にクラウドサービスの提供に完全シフトして、現在九州約600社のお客様に合わせたシステムを構築しています。中でもLINE WORKSは経営者にとって空気のような存在で抵抗なく導入いただき、我々の取扱いサービスとしても有望です。当社がLINE WORKSの販売を始めた当初、数十人単位での利用を想定していましたが、意外と300~500人規模が多く、大企業にもITリテラシーの壁があるのだと感じます。

    当社も積極的にクラウドサービスを活用し、働き方を選択できるようにフレキシブルに対応しています。

    というのも、我々は4年前の熊本地震、そして今年7月の熊本豪雨で被災しまして、BCP対策を強化しています。ちょうどLINE WORKSをトライアルで運用していた時に熊本地震が発生しました。通信インフラが停止する中、緊急時に熊本の全顧客に対しLINE WORKSで安否確認の連絡ができたことをリアルに体験し、BCP対策の一環としてもお客様に進めています。

    石黒社長には、熊本豪雨で無料のライセンスをご提供いただき、ありがとうございます。自治体での馴染みも早く、コロナにより分散化された避難所などで、物資の調達、被害状況など諸々の伝達事項が写真付きでリアルタイムに共有されました。有事の際は、コミュニケーションロスというのが致命的になってきますから。

    石黒 災害という点では他の自治体も避難指示命令系統の共有、横連携などでの活用、それ以外にいじめ、引きこもりの非対面式の相談窓口の利用もあります。いずれにしても命に係わることはリアルタイムの共有が必要で、普段使いできるからこそ緊急時に生きてくるのです。

    対面と非対面のミックスで業務効率化

    富山 宮崎の養豚場を営むお客様の事例ですが、勤怠管理の見える化に取り組んだところ、豚の飼育より機械メンテナンスに人員が割かれていることが分かりました。そこからIoT技術を駆使し、機械にセンサーをつけ情報を一覧化。不具合があるとアラートが鳴り通知される仕組みをつくりました。さらにLINE WORKSで一元化し、通知情報を出すことで日常持ち歩く携帯で共有できるようになり、一気に生産性が上がったのです。こうしたデスクワークがメインでない一次産業で活用も増え、既成概念にとらわれることなく独自の環境を作り上げることが大事です。

    我々はチャットボットをつくり9月から運用しています。在宅中の生活リズムを整えるため設定時間になると自動的にチャットが入る仕組みです。それらはダッシュボードといわれる、別のアプリにとばして返信内容を一覧表にします。これをブラッシュアップして、お客様にもご提供できたらと。

    石黒 それはいいですね。LINE WORKSはLINEとの連携で社内コミュニケーションだけでなく、お客様や取引業者の方とも繋がり、会社に帰属するIDとして質を落とさず顧客接点強化ができます。システムフォレストさんのように、コロナ禍で在宅に移行し、「意外とリモートができた」といった成功体験を得た方も少なくないでしょう。「オフィス空間は全員のスペースを確保する必要もない」と舵を切り始める経営者もいて、リモート、在宅を推進する一方で「売り上げは落とせない」「時間はかけられない」「お客様を逃さない」という葛藤もあり、それが両立できるツールという思考は強いです。

    ある程度、この状況が改善されても対面と非対面をミックスさせていくことが働き方改革に繋がります。そういう意味ではデジタル変革に求められるのは経営者のマインドです。変化をうまく活用していくかがカギですね。

    富山 以前シリコンバレーで現地の方に言われたことがありまして。「日本の経営者は目先、見えるものにコストをかけるが、生産性を上げることにコストをかけない」と。コロナ禍において、生産性というワードがよく出ていますが、そこに対して経営者は意識を変えていくべきだと。「DX」というと大掛かりに感じますが、まずは気軽にチャレンジしてみることから始めないといけませんね。

     

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