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“時間”や“場所”にとらわれない新たなワークスタイルを提案

（写真右上）ミーティングスペース
（左下）半個室の集中ブースが並ぶ
（右下）わいがやゾーンでコミュニケーションが活性化

ここ数年来の社会的な流れだった「働き方改革」の推進に加え、今回の新型コロナウイルス感染拡大の影響から、リモートワークやＷｅｂ会議、オンライン営業など、ビジネス様式は大きく様変わりした。企業にとっても「いつでも、どこでも働ける環境」の整備は最優先の課題として早急な取り組みが求められている。

今春、オフィスをリニューアル多様性を創造する場へ

ウィズコロナの流れの中、急激に変革するビジネス様式にいち早く対応するNTTドコモ九州支社は今春、企画総務部門のフロアを一新、時間や場所にとらわれない新たなワークスタイルを提案する。新たなオフィスのコンセプトは「ニューノーマル時代におけるオフィスの役割と機能を持ちあわせ、多様性を創造する場」。通常の執務スペースはフリーアドレスで、在宅勤務の推進により座席も半分に。またリニューアルの目玉となるのが「イベント」「集中」「わいがや」「リフレッシュ」の４ゾーンで構成されるスペースだ。社員はオンライン会議対応の環境や作業内容に応じて働く場所（ゾーン）を選択でき、ここは他部門の社員も利用できる。例えば、集中ゾーンには個別ブースを備えソロワークやコワークに対応。イベントゾーンはセミナー開催や意見交換の場として活用できる。中央のわいがやゾーンはランダムな配置でコミュニケーションが活性化する。そして各ゾーンにはリアルタイム空き情報配信サービス「VACAN」を導入。空きや混雑情報をスマホやサイネージなどへリアルタイムで配信し、利用状況を可視化することで十分なフィジカル・ディスタンスが可能になる。
もう一つの大きな特徴がフラットでオープンな交流の場の実現だ。壁を作らないことでフロア全体が一望できる。また、新しいオフィスにはXR（仮想と現実が融合した新たな技術）を用いた遠隔会議が可能な「Magic Leap 1」（※）、遠隔で操作できる「テレワークロボット™」などのソリューションを導入、社内実証の場としての機能も担う。

（写真左）対話型ＡＩ自動運転車いすパートナーモビリティ （写真右）警備ロボット

リモートワークを支援する数々のソリューション

企業でのリモートワーク導入が急速に進む中、ドコモはそれをサポートする数々のソリューションを提供する。出先の端末と社内パソコンが連動するリモートデスクトップ「Splashtop」やクラウド型の勤怠管理システム「KING OF TIME」、クラウド型Web会議サービス「sMeeting」 や全国どこでも内線が取れる「オフィスリンク」など、企業規模や事業内容、用途に応じて快適なリモートワーク環境を提案する。

九州でも企業、自治体とのコラボ事例が次々と具体化

またドコモでは2018年から5Gの新サービス創出に向けた「ドコモ5Gオープンパートナープログラム™」を提供している。パートナー企業や自治体とイノベーションを起こし、「つながること」を通じて、日々の生活や社会をスマートに変化させ、人々が豊かに生活できる社会の実現に貢献していく。
実際、九州エリアでも企業や自治体とのコラボレーションが次々と具体化する。巡回警備ロボットに内蔵された複数カメラで不審者・不審物を検知し、高精細な映像をリアルタイムに伝送することで迅速な対応を図る警備ロボットを活用した「次世代警備サービス」や、5Gによる高精細な映像伝送や低遅延な遠隔操縦で自動運転車いすの自律走行を実現する「対話型ＡＩ自動運転車いすパートナーモビリティ」 などが実用化に向けて動き出している。

※「MAGIC LEAP」「MAGIC LEAP 1」およびその他のすべての商標は、Magic Leap, Inc.の商標です

齋藤 武 執行役員 九州支社長 さいとう・たけし／新潟県出身。1966年11月5日生まれの54歳。金沢大学経済学部卒。89年に日本電信電話㈱入社。2008年㈱NTTドコモマーケティング部担当部長。13年人事部担当部長。16年法人ビジネス本部第一法人営業部長。19年執行役員同。20年6月同九州支社長に。趣味は落語、古城巡り

（ふくおか経済EX2021年）