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天神ビジネスセンターへの福岡オフィス移転で規模拡大へ

（写真）バーカウンター付きの新オフィス

2012年に福岡で創業し全国主要都市に8拠点を構える同社は、登記、相続、債務整理を3本柱に、幅広いサービスでクライアントの手続きや課題解決をサポートし、急成長を遂げた。昨年6月に「天神ビジネスセンター」に移転した福岡オフィスでは、フラット型の組織作りでさらなる飛躍を目指す。

福岡で創業し、10年で全国5位に急成長

最近では「不動産取引の安全性を確保すること」をミッションとした不動産登記事業が特に成長しており、年間登記件数は5000件を超える。ネット銀行や大手不動産仲介会社との提携のほか、昨年から営業の専属部隊として立ち上げた法人営業部による新規開拓の強化により着実に案件数を伸ばしている。司法書士の人数は40人から50人への増員を目指しさらに組織を増強していく方針だ。
2024年4月から相続登記が義務化される。正当な理由が無く3年以内に申請せずにいると10万円以下の過料が課せられる可能性もある。宮城代表は「全国の所有者不明の土地は九州全体の広さほどあるとされている。土地の相続先が分からないと、災害があった際などに、復旧・復興作業や取引が困難となる問題が発生しているため、申請が推進されている」と義務化の背景を説明。
また同社は、2018年以降、長期登記未了土地の相続人調査委託業務を受託している。公共事業で培った戸籍収集量力を生かし、相続部門の体制の強化に取り組む。

フラットな組織体制へ健康経営優良法人に認定

福岡のスタッフ数も3年前よりも50％増え50人体制となり、着実に規模拡大を成し遂げている。創業の地である福岡オフィスを、福岡市が主導する再開発「天神ビッグバン」第1号であり最新鋭のインテリジェントオフィスビル「天神ビジネスセンター」の9階に昨年6月に移転。同業者がオフィスの活用法を参考にしようと視察に来るほどの注目ぶりである。社員の交流促進を狙い設置したバーカウンターも特徴の一つ。社内で懇親会を開くため、定期的に開催できるうえに参加率も上がった。一方ソフト面では「チームを細分化し徐々に自走的な組織体制を築いていきたい。そのためにはまず、Webを駆使した集客力と大量処理能力を強みに事業基盤を固めていく」とフラット型組織を構築していく。
さらには「健康経営優良法人2023」に認定された同社。シエスタ制度、ラジオ体操、12時運動など様々な取り組みは学生や、全国健康保険協会から取材を受けるほどだ。
グループ会社運営のキックボクシングジム「ヒデズキック福岡」は社員の受講費は無料。健康のサポートとなっており、特に年明けはダイエット目的の入会者も多く、初年度会員目標の100人を突破した。

（写真）同社が入居する天神ビジネスセンター

司法書士の認知度向上へ

司法書士の全国受験者数は約10年前と比較しても半減しており、キャリアチェンジ組が多く合格者の平均年齢も上がっているという。この現状を踏まえ、採用活動を強化するために、今年から東京や福岡の大学を訪問し司法書士の認知度向上に努めている。
「司法書士の魅力を伝える事で学生が職業選択の1つに入れてくれたら嬉しい。司法書士の知名度向上により同業界に幅広い世代から優秀な人材を取り込みたい」と話す宮城代表。つまり、他業種との差別化を目指すものだが、競争力が高まることで司法書士業界全体のレベルアップを期待する。

宮城 誠 代表 みやんじょう・まこと／宮崎県出身。1989年1月2日生まれの34歳。九州大学経済学部卒。23歳で司法書士試験に合格。大手司法書士法人で約6年の実務経験を積んだのち、2018年2月にみつ葉グループに入社。豊富な実務経験とバランスの取れたマネジメントスキルにより、同年10月から現職へ。学生のマネーリテラシー向上のために「お金の授業」の出前授業を行っている。最近Twitterを開始した

採用情報
募集職種／勤務司法書士（正社員）、アシスタント（パート、契約社員）
応募資格／高校・短大・大学・大学院卒
年間休日／122日
問合せ先／TEL.092-406-8920
担当／池田

（ふくおか経済EX2023年）