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83人が第一弾特区ガイドに合格  九州アジア観光アイランド特区    九州で有償通訳可能に


 九州7県や九州観光推進機構(福岡市中央区渡辺通、石原進会長)が推進する地域活性化総合特区、九州アジア観光アイランド特区(事務局・九州観光推進機構)は4月9日、制度を活用した第一弾の「特区ガイド」育成研修に、83人が合格したと発表した。
 特区ガイド(地域活性化総合特別区域通訳案内士)とは、地域の特性に応じた研修を修了することで、通常は国家資格が必要となる有償通訳案内業務に九州限定で従事できるようになる資格。同特区における特例措置の目玉事業として、昨年中に政府の許可を取り付けた。今年2月から九州7県でそれぞれ研修を実施し、応募者数は847人。そのうち、受講決定者数は515人で、10日間全ての研修を修了して口述試験を受験したのが417人。合格者83人のうち、中国語ガイドが57人(うち中国語を母語とするのが41人)、韓国語ガイドが26人(うち韓国語を母語とするのが17人)で、半数以上が九州在住の中国人、韓国人だった。
 通訳案内士の国家試験は英語通訳を前提としたペーパーテストのみだが、特区ガイド研修では語学研修や旅程管理などに加え、救急救命、ホスピタリティ、九州観光の概要や模擬バスツアーの実務研修など、実務向きのプログラムを組んだ。また、中国語や韓国語ガイドの認定資格も国内では初。10日間の研修全てを修了しないと口述試験には進めないが、一度履修した科目は3年間有効で、次年度以降の試験に繋げることができる。九州観光推進機構の田中百合子企画部長は「地域限定のガイド資格という特区ならではの仕組みを構築できた。地元観光の質を高めるためにも、今年度も引き続きガイド研修を募集したい」と話している。