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8月1日に苅田町の九州工場を子会社化  日産自動車    社長に児玉理事工場長


 日産自動車(横浜市西区、カルロス・ゴーン社長)は8月1日、京都郡苅田町新浜町の九州工場を子会社化する。
 円高の進行や新興国の台頭など競争激化に対応するため、昨年10月から準備を進めてきた。子会社の名称は日産自動車九州株式会社。社長に児玉幸信理事工場長が就任する。資本金は1千万円、年間生産能力は約43万台で、従業員数は3760人。10月1日から新会社として事業を始める。同工場を現地法人化することで、意思決定の迅速化や従業員の賃金体系の見直し、中国や韓国からも部品を調達するなどし、海外とのコスト競争に備える。
 同社広報部は「海外とのコスト競争に対応できる国内の生産拠点として九州工場を子会社化する。現在、日産では小型車のマーチを海外で生産しているが、将来的には小型車を九州で生産する体制を整え、グローバル競争力を持った国内生産拠点を目指していきたい」としている。
 九州工場は1975(昭和50)4月操業。敷地面積は約236万2千平方m。追浜(神奈川県横須賀市)、栃木(栃木県上三川町)工場と並ぶ日産の国内組み立て工場の一つ。現在、ミニバン「セレナ」や中型セダン「ティアナ」、SUV(スポーツ多目的車)「エクストレイル」「ムラーノ」など中型車種を生産している。また、工場敷地内には、同じ日産系列の日産車体九州(渡辺義章社長)が、高級ミニバン「エルグランド」などを生産している。
 日産九州の社長に就任予定の児玉工場長は、54年12月28日生まれ56歳。一橋大学商学部卒。78年4月日産自動車入社、02年人事企画部長、03年人事部異動採用担当部長、05年減価低減推進室長、09年4月から理事工場長。