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7月、東区馬出に先端医療の開発研究所を開所  九州大学    企業、海外機関との共同研究促進を


 九州大学(福岡市東区箱崎6丁目、有川節夫総長)が同東区馬出3丁目の九大病院敷地内に建設していた医療ロボットなど最先端医療技術の研究施設「先端医療イノベーションセンター」が4月25日に完成、7月27日に開所する。9月をめどに外来診察も開始する。
 昨年7月に経済産業省の「先端イノベーション拠点整備事業」に採択され、総工費は21億円。6階建て延べ床面積約5千平方m。機械メーカー、製薬会社と共同で内視鏡ロボットなどを研究開発し、実用化に向けた臨床試験、治験まで一貫して実施する。また、病院地区の高度先端医療センターなどの施設、薬学部、農学部、工学部での医療分野関連の研究成果を集約することで、研究開発機能を強化する。
 フロア構成は、1階が福岡治験ネットワークの支援室、産学連携窓口、教育研修センター、2階がロボット関連などインテリジェント手術室、3階が治験病棟、4階が外来診察室、細胞療法室、5階が医薬品等製剤化、インキュベーション研究室、6階が企業などとの共同研究施設。
 すでに医療分野の企業約20社と製品開発の契約をしている。同センター長の橋爪誠教授は「国内だけでなく、将来的には国際共同治験を実現したい。海外との共同研究が進めば、センターが先端医療開発に関する国際拠点になっていくだろう」と話している。