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7億円を投資し北海道に新工場  山口油屋福太郎    小清水町の旧校舎を活用


 外食資材卸、辛子明太子メーカーの株式会社山口油屋福太郎(福岡市南区五十川1丁目、山口毅社長)は7月5日、北海道小清水町の小学校跡地に新工場を開設した。製造拠点は添田町の英彦山工場に次ぐ2カ所目。総投資額は7億円。
 北海道産の食材を使った新製品で、ホタテや明太子含有のせんべい「ほがじゃ」の製造工場として稼働した。今秋には新たに製造ラインを増設し、2年後には生産額20億円を見込んでいる。将来的には、ほがじゃ以外にも生産品目を拡大して東日本エリア向け商品の製造拠点とする。
 同工場は昨年廃校となった北陽小学校跡を小清水町から買い取り、敷地面積3万5500平方m、2階建てで延べ床面積3300平方mの校舎を改装し、製造ラインと倉庫、直売所を設置した。従業員は20人体制でスタートし、製造拡大とともに順次35人体制まで拡大する考え。
 ほがじゃは、北海道産ジャガイモ、ホタテ、イカなどを使用したせんべいで、将来的にはカニやウニなどの地元食材を使用した同製品も開発し、商品アイテム数を増やす。北海道の土産品として認知度拡大を目指しており、道内の空港や駅、百貨店など、すでに70カ所の販売拠点を開拓している。山口社長は「ガラス越しに製造工程を見学できる観光型工場にした。地元の雇用促進も実現でき、地域活性化を実現させるモデルケースとしたい」と話している。
 同社は1909年3月創業、55年1月設立。資本金は1000万円。出先は飲食ビル「天神テルラ」、直営店7店、和食店、温浴施設2店舗。山口社長は福岡市早良区出身、36年2月23日生まれの77歳、趣味は8ミリカメラ。