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3月期は海外耐火物需要の回復で大幅増収増益  黒崎播磨    経常利益は約2倍の58億円


 耐火物製造大手の黒崎播磨株式会社(北九州市八幡西区東浜町、浜本康男社長)の11年3月期連結決算は、売上高が前期比12・8%増の935億22百万円、経常利益は同93・8%増の58億53百万円で大幅増収増益となった。
 海外を中心とした鉄鋼・耐火物需要の増加に伴い、近年の業績低迷から急回復。収益共に2けたの伸びを見せた。生産体制では、品種別事業部体制の導入や国内子会社3社を統合するなど経営の効率化に努め、営業利益、経常利益共に前年比約2倍。当期純利益は、前期決算で工場用地の譲渡益を計上した反動から、同9・7%減の35億82百万円だった。
 セグメント別の業績は今期から事業区分を見直しているため、前年との比較はない。主力の耐火物事業の売上高は64億17百万円、ファーネス事業部(各種工業窯炉の設計・築造修理)は147億61百万円、セラミックス事業は64億17百万円、不動産事業は10億1千万円、その他事業は8億81百万円となった。
 今期の見通しは未発表。同社は4月にインドのタタグループの耐火物事業を買収しており、これが業績に与える影響を現在算出中としている。同社は「子会社の売り上げが純増することから、増収予想になるのは間違いない」と話している。買収する子会社の前期売上高は日本円で約150億円。