NEWS

  • 地域

12億円かけ本店ビルを新業態店舗に改装オープン  フタタ    本社移転、5~8億円はテナントに


 紳士服洋品小売の株式会社フタタ(福岡市中央区、二田孝文社長)は、11月1日、「フタタ福岡天神本店」を、新業態店舗として「FUTATA THE FLAG TENJIN」に名称変更し、リニューアルオープンした。総事業費12億円をかけて7月から改装工事をしていた。
 「FUTATA THE FLAG」は、06年12月に経営統合した親会社の株式会社コナカと進める「統合後、最大級の共同事業」(湖中謙介株式会社コナカ社長)という位置付け。“総合的なスーツブランド”という意味を全面に出した「ジェネラル・スーツブランド」をコンセプトにした新業態で、コナカ側は9月、東京・新橋に同一業態の新店舗「KONAKA THE FLAG」をオープンしている。今回、地下2階・地上8階建て天神本店ビルの外観、インテリア、ディスプレイなどを新しくした。新店舗は、地下2階から3階までで、売場面積は合計約2500平方m。5~7階の本社は7月、同区天神5丁目の「福岡天神北ビル」9階に移転しており、4階が営業部事務所、5~8階はテナントフロアにしている。地下2階にはグループ他業態の「SUIT SELECT」、地下1階に出張時のアイテムを揃えた新設の「BIZ TRIP」がある。1階から3階のスーツ売場では、スーツを、「身長」の面で150cmから190cmまで5cm毎の9タイプ、「価格」の面で、1万円、3万円、4万円、5万円、7万円、10万円の6タイプに分けて展示。全部で5000着以上をそろえる。また、2階一部には、無線LAN環境も整った「ビジネスラウンジ」を設置する。客層は、「これまでの若年層に加え、40~50代のエグゼクティブ層もターゲットにし、2万円代後半の客単価を想定する」(二田社長)という。来年9月末までの初年度売上高で10億円以上を目指す。
 同社では今後2年間をかけて、86店舗(前期末)の既存店に「FUTATA THE FLAG」のコンセプト導入を推進していく。店舗規模や立地にあわせて、スーツ構成や「BIZ TRIP」、「ビジネスラウンジ」をそれぞれ一部取り入れたり、組合せたりすることで、10数種類のパターンで導入を図っていく。同時に、「天神店と同様、当初から「FUTATA THE FLAG」としての新規オープン、もしくは全面改装を5店舗程度は可能と考えている」(湖中社長)という。
 同社は、1958年設立。資本金は8800万円。05年度の売上高は112億円。06年12月に、紳士服チェーンの株式会社コナカ(横浜市)と経営統合し、全額出資子会社となった。二田社長は久留米市出身。56年2月7日生まれの52歳。米・ホウストラ大学院修了。