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11億円かけ宗像リサーチパークに研修・業務棟  トヨタプロダクションエンジニアリング    来年1月に稼働


 トヨタ自動車株式会社の子会社で、生産ラインの効率化を支援するトヨタプロダクションエンジニアリング株式会社(福岡市中央区舞鶴3丁目、柳澤民紀社長)は、総事業費約11億円をかけ、宗像リサーチパーク(同市アスティ1丁目)の同社福岡技術センター内に4階建ての研修・業務施設を建設している。12月末に完成、早ければ来年1月から稼働を始める。
 九州地域での事業拡大に対応するためで、7月14日に起工式を終え、9月3日から建屋の建築工事を始めた。場所は、すでに宗像リサーチパーク内に立地している福岡技術センター南側敷地内。鉄骨造り4階建てで、延べ床面積は約7000平方m。1、2階は研修施設、3、4階は業務施設とし、トヨタ自動車やトヨタ九州などから発注された生産ラインの効率化を、コンピューターのシミュレーション技術(CAD技術)を活用して支援する。また、1、2階の研修施設は、地元部品メーカーの人材育成や学生のインターンシップも受け入れる。同社は、新棟建設に伴い、同センターの従業員数を現行約160人から約5年間で約500人まで増やす予定。
 柳澤民紀社長は「完成車メーカーや1次部品メーカーが、福岡に設計・開発拠点を開設し、自動車生産の『頭脳拠点化』が進む中、当社は、生産技術支援という分野で地域に貢献していきたい」と話している。
 同社は、トヨタ自動車の子会社で、車両組み立ての生産準備を支援する株式会社BPA(福岡市中央区舞鶴1丁目)と、エンジンなどユニット系の生産準備を支援する株式会社MTA(名古屋市東区)が合併し、07年4月1日に設立。資本金4億円。派遣社員を含む従業員数は1500人。08年3月期の売上高は約120億円。コンピューターのCAD技術を活用し、トヨタ自動車が内外に展開する工場の生産ライン効率化を支援している。