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08年度生産台数は年間50万台の見通し  日産自動車九州工場    前年度比10万台増に


 日産自動車株式会社九州工場(京都郡苅田町、川瀬賢三理事工場長)の2008(平成20)年度の生産台数が、前年度に比べ10万台多い50万台に達する見通しが確実になった。9月18日、ふくおか経済の取材に応じた川瀬工場長が明らかにした。九州工場が、年間生産台数が生産能力いっぱいの50万台体制で推移するのは、04年度以来4年ぶり。
 同工場では、昨年8月にフルモデルチェンジした「エクストレイル」、11月に北米向けの「ローグ」、12月にフルモデルチェンジした「ムラーノ」、08年1月に英国サンダーランド工場から生産移管した「デュアリス」などSUV(スポーツ多目的車)4車種を相次ぎ投入したほか、今年度に入っても、6月にフルモデルチェンジした中型セダン「ティアナ」、9月にディーゼルエンジン搭載の「エクストレイル20GT」の生産を始めたことが、生産台数の増加につながっている。
 川瀬賢三理事工場長は「サブプライム問題に続き、リーマンの経営破たんなど、北米市場の先行きは不透明感」とした上で、「昨年8月以降、新型車種の生産が相次ぎ、今年度に入っても新たに2車種の生産ラインを立ち上げた。工場は、生産能力いっぱいで稼働しており、年度当初に発表した年産50万台は確実に達成できる。日産が内外で展開している工場の中でもトップクラスの生産を展開している」と現状を語った。さらに「原材料高騰や輸送コストに対応するため、地元からの部品調達割合を引き上げることは避けられない。地元部品メーカーを対象に『ものづくり道場』を発足させ、参入支援など積極的に展開している」と語り、地元部品メーカーの新規参入や取引拡大に向けた支援を展開していることを明らかにした。