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高効率廃熱利用温水ボイラーがJGA技術賞  昭和鉄工    コージェネ普及につながるとして


 熱源・空調関連機器製造の昭和鉄工株式会社(福岡市東区箱崎ふ頭3丁目、山本駿一社長)が技術開発した高効率廃熱利用温水ボイラー「ジェネボ」が、このほど社団法人日本ガス協会(JGA)の2012年度技術賞を受賞した。
 ジェネボは新エネルギー供給システム「ジェネライト」に組み合わせる温水ボイラーで、ジェネライトが発電時に出す廃熱を有効利用して給湯や暖房を行うことから、コージェネレーションシステム(廃熱を利用して動力・温熱・冷熱を行い、総合エネルギー力を高める新しい供給システム)の普及につながるとして評価された。
 同商品は東京ガスや大阪ガス、東邦ガス、ヤンマーエネルギーシステムと共同開発したもので、他社の技術開発で商品化していたが、従来製品と比べて発電出力が大きいジェネライト(発電出力25kW、35kW、25kW×2)と組み合わせることができるジェネボを昭和鉄工の技術開発で昨年9月に発表していた。種類は温水供給能力が465kW~1163kWの5機種。従来製品と比べて発電出力が大きいジェネライトの廃熱を熱媒水に投入できることと廃ガスの潜熱回収機能を備えているため、ガスだき温水ボイラーと比べガス・電気使用量を19%、二酸化炭素排出量を25%削減できるという。価格は917万円~1477万円(1回路屋内仕様)。同社では「温水需要の大きい温浴施設や福祉施設、フィットネスクラブなどをターゲットに販売していく」と話している。
 JGA技術賞は、ガスに関する独創性、発展性に富む画期的な技術を開発し、国内のガス事業、特に地方ガス事業の発展に顕著な功績があったものを表彰する。12年度は技術大賞3件(受賞は6社)、技術賞11件(同25社)、論文賞3件(同5人)が受賞した。表彰式は6月14日。
 同社は1883年10月創業、1933年4月設立。資本金は16億41百万円。売上高は118億37百万円(2011年3月期)。出先は東京支社、大阪営業所など10営業所、関係会社は朝日テック株式会社、昭和ネオス株式会社、昭和トータルサービス株式会社大連氷山空調設備有限公司。従業員は419人。