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須崎ふ頭の福岡工場が7月からフル稼働  日清製粉グループ本社    筑後、鳥栖工場を集約


 株式会社日清製粉グループ本社(東京都千代田区神田錦町1丁目、大枝宏之社長)が福岡市中央区那の津4丁目に建設し、今年2月に完成した福岡工場(高橋誠一郎工場長)が7月から本格的にフル稼働することが明らかとなった。これは5月27日、ホテルオークラ福岡(博多区下川端町3丁目)で開かれた竣工記者会見でわかったもの。
 博多港須崎ふ頭に完成した福岡工場は、今年2月から操業を開始。これまで内陸部で稼働していた筑後工場(筑後市山ノ井)と鳥栖工場(佐賀県鳥栖市)の2工場を閉鎖、生産拠点の集約を図りながら同工場での生産能力を向上させる。6月末に鳥栖工場を閉鎖後、7月からフル稼働する。
 敷地面積は2万平方m。生産能力は1日当たりの小麦挽砕能力が550トン、小麦粉サイロ収容力は5000トン。立体自動倉庫収容能力は5250トンで、一袋25キロの小麦粉が21万袋収容できる。総工費は約100億円。社員は協力会社含め約80人体制。
 工場内の上層部には制震装置を導入し、防災対策を強化している。また、製造ラインのコンパクト化を図り、搬送距離を最小限に抑えるなど生産性の効率化も図ったほか、ガスを利用した空調設備や省エネ機器を導入するなど、環境にも配慮している。
 さらに、福岡工場の完成に合わせ、福岡県産の小麦を100%使用したうどん用小麦粉「筑紫こがね」を6月から九州地区限定で発売開始した。同日、記者会見に出席した営業本部の山田貴夫部長は「やわらかい食感とバランスの良いコシを実現できるうどん用小麦粉なので、外食産業を中心に福岡のうどん市場に少しでも寄与していきたい」と話した。
 また、経営企画部の柳沢浩部長は「小麦粉の市場規模が大きい九州だが、この新工場の完成を機に、シェアアップを図っていきたい」と意気込みを語った。
 会見終了後、福岡工場内が報道関係者に公開された。高橋誠一郎工場長は「製造ラインは順調に稼働している。最新技術と安心、安全を強化したスマートな福岡工場をご覧いただきたい」とあいさつした。