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鋼材価格転嫁遅れで経常減益  九州ハセック    売上高は7期連続増収


 ギヤーカップリング専門メーカーの株式会社九州ハセック(直方市上新入、宮川哲哉社長)の08年8月期決算は、売上高が15億8000万円の前期比35%増、経常利益が3100万円で同13%減の増収減益だった。増収は7期連続。
 競合する三菱重工業株式会社が昨年3月末にギヤーカップリングの製造を停止したこと、火力発電所向けにカップリングの製造を開始したほか、船舶ポンプ部門が好調だったことなどで売上高は増加した。利益面では、年度内に鋼材が2回値上がりしたが、一部の価格転嫁が間に合わなかったことなどから減少した。今期は、一部取引先では受注減となる見込みだが、前期受注額の繰越などもあり、売上高は前期比20%増の19億円を予想している。また、新規取引も増加する予定で、経常利益は同2・5倍の8000万円を見込んでいる。同社では、「ユーザーに対し価格折衝が多少遅れてしまい、売上高に比べて、経常利益が前期並みの収益をあげることが出来なかった。今期は主要顧客に対して一通りの価格折衝を終えており、その分利益率のアップが期待できる。また新工場の生産体制もようやく軌道に乗り始めてきており、増産に耐え得る体制が整った」と話している。
 同社は1970年8月創業・設立、資本金は1550万円。従業員は88人(派遣なども含む)。宮川社長は大分県杵築市出身。1936年12月21日生まれの71歳。趣味はカラオケとゴルフ。