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資金需要低迷で減収減益  ふくおかFG    4~9月、コア業務純益は3行合算で24%増


 株式会社ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市中央区大手門1丁目、谷正明会長兼社長)の10年3月期中間(09年4~9月)決算は、経常収益が1280億2900万円で前年比13・5%減、経常利益が160億9800万円で同14・5%減の減収減益だった。当期純利益は241億5900万円で同27・9%増加した。11月13日付。
 資金需要の低迷や株式売却益が減少したことなどが影響した。一方、当期純利益は、子会社・親和コーポレートパートナーズの会社清算に伴う繰延税金資産を160億円計上したことで、増益となった。また、本業のもうけを示すコア業務純益(3行合算)は、資金利益や役務取引利益の落ち込みを証券化商品の評価益や経費削減でカバーしたため、同2・4%増の386億円だった。各行別では、福岡銀行の経常収益は970億4000万円で前年比12・6%減、経常利益は153億4300万円で同6・1%減、当期純利益は258億3300万円で同78・9%増の減収減益。熊本ファミリー銀行の経常収益は145億7300万円で前年比19・6%減、経常利益は9億2000万円で同60・3%減、当期純利益は8億5700万円で同60・7%減の減収減益。親和銀行の経常収益は213億2200万円で前年比19・9%減、経常利益は44億4900万円の赤字から32億9900万円の黒字に転換、当期純利益は32億7700万円で39・9%減の減収増益だった。11月16日にふくおか経済インタビューに応じた谷正明会長兼社長は「経済環境の悪化で減収減益だったが、経常収益、経常利益ともに当初の計画を上回って推移しているほか、自己資本比率などバランスシートも改善の傾向に向かっており、この延長線上でいけば予想通りの決算になりそう」と評価、「来年度からは新たな中期経営計画がスタートする。これまで整備してきたインフラをフル活用し、FFGのシナジー効果を発揮していきたい」と語った。