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福岡市の6月時点のオフィス空室率は12%に拡大 生駒データサービスシステム調べ 調査開始以来最高水準に


 六月時点における福岡市内七ゾーンのオフィス平均空室率は、前回(今年三月時点)から〇・五ポイント上昇し一二・〇%と、初めて一二%台になり、調査開始以来の最高水準を更新した。
 オフィスビル仲介業・生駒シービー・リチャードエリス株式会社関連の不動産マーケティング・株式会社生駒データサービスシステムの調べによるもので、調査区域は天神、赤坂・大名、渡辺通・薬院、博多駅前、博多駅東、呉服町、ももちの七ゾーン。今回は「博多駅東」で対前期比一・三ポイントと大幅に上昇し、一五・八%の空室率となった。また、薬院に本社を移転・統合した企業が従前入居していたビルで空室が顕在化した「赤坂・大名」「天神」ゾーンも空室率が上昇している。こうした中、「呉服町」では、大通りに面した大型ビルの中で割安感のある賃料でテナント誘致を図っているビルに入居が進んだこともあり、一・〇ポイント改善した。今期は「天神」「博多駅東」ゾーンにワンフロア六百六十平方メートル(二百坪)以上の大型新規供給があり、注目を集めている。このうち「博多駅東」のアーバンネット博多ビルは、博多駅至近の立地であり満室で竣工した。
 一方、福岡市の平均募集賃料は、対前期比〇・七%低下し一万円/坪となった。空室率が高いゾーンを中心として、募集賃料と成約賃料の 乖離が広がりつつある。
 空室率(%)=(ゾーン内空室面積÷ゾーン内貸室総面積)×一〇〇(小数点第二位以下四捨五入)

2003.07.29 発行 週刊経済より