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省エネルギー型の日光温室を開発  佐藤産業    4月から販売開始


 農業資材・部品メーカーの佐藤産業株式会社(糟屋郡宇美町障子岳南3丁目、佐藤隆寛)はこのほど、日中に太陽熱を取り込んで蓄熱し保温する「日光温室」を開発した。
 補助暖房を備えていない中国の一般的な日光温室を日本向けに改良したもので、石油をたいて温度を保つ日本の温室と比べ、太陽熱を取り込み保温するため省エネルギー型を実現している。開発した日光温室は、パイプハウスの中にもう一つのハウスを設置。半円形状のハウスの南側から日光を取り込み、北、東、西側のパイプの間にグラスファイバー(断熱材)を入れ保温効果を高めた。
 内側のハウスの上部にはカバーを設置し、夜間はそれを降ろして保温する。晴れた日の日中の室温は冬場でも40度近く保つことができ、温度が上がらない日だけ暖房器具を使用することで石油の使用量を抑えることができるという。同社は、石油価格が高騰し始めたのを機に、中国の日光温室に着目して改良を進めており、この春からハウスメーカーを通して販売開始している。
 佐藤社長は「当構造は、ハウス同士の間隔を空ける必要があるため土地の有効活用がしづらいなどの課題もある。試作を提供して地域全体で取り組んで、さらに改良を進めていきたい」と話している。
 同社は1978年2月設立、資本金1000万円、従業員35人、売上高12億円。 佐藤社長は福岡市南区出身、1967年7月17日生まれの42歳、東和大学卒、趣味はゴルフ。