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省エネのCCFL照明をタイで委託製造  豊光社    東南アジアでも販路拡大


 プリント基板の設計、製造業の株式会社豊光社(北九州市小倉北区上到津2丁目、倉光宏社長)は5月12日、CCFL(冷陰極蛍光ランプ)を用いた自社ブランドの省エネ照明の委託製造をタイで開始した。
 CCFL照明は、消費電力を従来の蛍光灯より2~4割ほど削減でき、LEDと比べても寿命が同等の約4万時間ながら、価格は半分程度という。また熱に強いという特性もあることから、これまで国内向けに自社で製造していた同製品を、タイでも生産する。6月までにタイ国内の日系企業向け販売を皮切りに、東南アジア地域での販路拡大を目指す。
 製造は東証1部上場の株式会社日新電機(京都市右京区)のグループ会社で、金属部品の加工組み立て業のタイ現地法人に委託。まずは工場などに使用する蛍光灯タイプを製造する。現在、タイでの販売代理店の選定、契約を進めており、今後はベトナムやインドネシアなどの近隣国に販売エリアを拡大する計画。倉光社長は「大手の日系企業に製造や販売を委託することで、海外展開でのコストやリスクを軽減できる。タイでは、日本ブランドに対して評価が高く、すでにタイ系企業からの問い合わせもある」と話している。
 同社は1969年1月設立、資本金は3千万円。2010年8月期の売上高は15億35百万円。従業員数は27人。同社が開発するCCFL照明「ソラナ」は、11年8月に北九州市の「23年度 中小企業アジア環境ビジネス展開支援事業」に採択され、海外で製品の性能を検証する費用として5百万円の補助金を受けている。国内ではCCFL照明メーカーの同業者の協会設立を控えているという。