NEWS

  • 地域

環境特化設計の学生寮が完成  太陽設計    ジェイ・エス・ビーとの共同事業


 建設コンサルタントの株式会社太陽設計(福岡市中央区草香江1丁目、田中一樹社長)が設計を手掛けた拓殖大学(東京都)の学生寮が4月完成した。
 学生寮や学内施設を受託運営する株式会社ジェイ・エス・ビー(京都市下京区因幡堂町、岡正人社長)が建設したもので、同社は設計を担当。現在、学校法人ではコスト削減のため、運営事業の一部を外部委託する傾向があり、学生寮の委託も進んでいる。今回モデルケースとなる学生寮が完成したことで、太陽設計ではジェイ・エス・ビーと共同で九州や東京オフィスを置く関東地区での受注を強化していく。
 同大学八王子キャンパス内に建設した「カレッジハウス扶桑」は、「エコキャンパス」をテーマに屋上に太陽光パネルを設置し、発電状況は施設内のモニターで確認できるなど、電力の“見える化“を実現。共用部にはLED高効率型器具を採用し、効率的な照明計画を行い、電力供給が止まった際も風力や太陽光による発電で照明器具が点灯するなど、環境に特化した設備に仕上げた。関東地区では大震災以降、耐震性のある学生寮の需要が高く、同学生寮の入居希望者は定員を上回る6百人にのぼるなど、反響は上々だという。田中社長は、「すでに関東で次の案件も進んでおり、九州地区でも認知度を高めていきたい」と話している。
 同社は1971年3月設立。資本金は3千万円。従業員は22人。売上高約3億円。東京都港区芝大門2丁目に東京オフィスを構える。これまでにマリノアシティ福岡のほか、シュロアモール筑紫野(筑紫野市)、ココレッタ延岡(宮崎県)、ミスターマックスが関東地区で展開する施設などを担当。法人からの受注が9割を超える。
 田中社長は1970年2月23日生まれの42歳。福岡市出身。日本大学理工学部卒。現在、福岡県建築士事務所協会の会長を務める同社創業者の田中英樹会長の跡を継ぎ、2005年に社長に就任した。趣味は旅行。