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消費低迷、原材料高騰で経常益約8割減  ピエトロ   今期は不採算店閉鎖で経常益3・2倍へ


 ドレッシング製造・販売やレストラン事業を展開する株式会社ピエトロ(福岡市中央区天神3丁目、村田邦彦社長)の09年3月期連結決算は、売上高が86億5100万円で前期比3・6%減、営業利益が1億4000万円で同73・9%減、経常利益が9800万円で同79・6%減の減収減益となった。
 不況による消費マインド低迷の影響が予想以上に大きく、また原材料価格高騰も利益面を圧迫した。構造改革費用として、新年度に実施する店舗閉鎖に伴う固定資産の減損や店舗閉鎖関連費用など4億1400万円の特別損失計上と繰延税金資産の取り崩しなどで当期純損失は4億2700万円となった。主なセグメント別では、食品事業はドレッシングの既存主力商品や昨年9月に発売した日清オイリオグループ株式会社との共同開発商品などの拡販などに努め、7月に新設した営業本部による戦略の見直しや小売店頭におけるきめ細かな営業活動で下半期は食品事業全体として前年同期比6・5%増加したが、主力商品が量販店のプライベートブランド商品との競合で苦戦した上半期の影響(同8・0%減)が大きく、通期売上高は44億2800万円で前期比1・5%減。コスト面では原材料仕入価格の高止まりと新商品拡販に向けた販売促進費の増加で営業利益が10億9600万円の前期比17・5%減となった。一方、レストラン事業は、季節感あふれるフェアメニューなど多彩な展開を推進。直営2店舗を新規出店したが、景気の先行き不安感などから郊外店を中心に来店客数が減少し、売上高は40億4600万円で前期比5・2%減。コスト面では販売促進費の効率化は果たせたものの営業損失は1億7000万円となった。
 食品、外食業界ともに景気減速と消費低迷が続く中での競争激化で今後も取り巻く環境は厳しいが、今期連結業績は、売上高が87億円で前期比0・6%増ながら、レストランの不採算10店舗の閉鎖などで、経常利益が4億2000万円で同325・6%増、当期純利益が2億4000万円と創業30周年に向けて大幅な利益回復を見込んでいる。