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水素エネルギー国際研究所の開所式  九州大学    伊都キャンパス内に拠点新設計画


 九州大学(福岡市東区箱崎、有川節夫総長)は12月9日、文部科学省が公募した2010年度「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」に採択されたカーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(略称・I2CNER、所長・ペトロス・ソフロニス米国イリノイ大学教授)の開所式を開催した。
 同研究所は、九州大学が米国イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校と連携して設立した持続可能な水素エネルギー社会の実現に必要な研究と人材育成に取り組む機関。7月のWPI採択後、4カ月の準備期間を経て暫定的に伊都キャンパス内の稲盛財団記念館に所長室を設けた。今後は同キャンパス内に新たな研究拠点の建設を計画する。
 開所式には、文部科学省科学技術・学術政策局の渡辺格次長や在アメリカ領事館のマーク・ディーカー政治・経済担当領事が来賓として出席。有川節夫総長が「化石燃料に依存しないエネルギーシステムを構築するため、関連分野の研究を融合した基礎科学を創出し、持続可能な社会の実現に向けた科学的解決策を提示していきたい」とあいさつした後、ペトロス教授が世界トップレベルの学術研究環境を備えた同研究所の概要と国内外の研究機関や大学との共同研究、人材交流などの将来展望を発表した。
WPIは文部科学省が基礎研究機能の向上と国際競争力を強化するため07年に創設。同年、東北、東京、京都、大阪の国立大学法人4大学と、独立行政法人物質・材料研究機構の1拠点を採択していた。