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業況感「緩やかな持ち直し」で3期連続の改善  日本銀行福岡支店    9~12月、アジアなど外需拡大


 日本銀行福岡支店(福岡市中央区天神、丹治芳樹支店長)は、09年9月~12月の九州・沖縄の金融経済概況を発表した。業況感はマイナス25で前回調査から3ポイント上がり、3期連続で改善した。
 アジア諸国の経済成長に伴い外需が拡大しており、「輸出」、「生産」を中心に回復の動きが見られている。これにより同行は、九州・沖縄の景気を「緩やかながら持ち直している」と判断した。特に生産面では、自動車などの輸送機械や鉄鋼の回復に加え、電子部品、輸送機械などの品目も回復を見せている。一方、雇用・所得面には改善が見られず、雇用では有効求人倍率が0・39倍と低水準が続く。個人消費はエコポイントなどの政策効果は見られたものの、百貨店やスーパーでは、医療品や宝飾品を中心に低調に推移している。金融面では、個人預金額が前年を上回り、貸出動向も法人向けや個人の住宅ローン中心に前年を上回った。丹治支店長は「企業ベースの回復は全国の中でも早い地方。だが、雇用や消費に関しては全国の平均より低い水準で推移している」としている。