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最先端の有機EL研究所が開所  九州大学    薄型ディスプレーの研究進む


 九州大学(福岡市東区箱崎6丁目、有川節夫総長)は10月5日、伊都キャンパス(西区元岡)内に総工費5億円をかけ建設した有機ELなどを研究する「最先端有機光エレクトロニクス研究棟」を開所する。
 同研究棟の開所により、東芝や新日鉄など民間企業と一体となり、液晶やプラズマディスプレーなどに代わる薄型ディスプレーとして期待される次世代の有機ELデバイスの研究開発を加速させる。同大では09年に安達千波矢教授が内閣府の「最先端研究開発支援プログラム」に、国内トップ30人の研究者の一人に選ばれ、同氏の研究課題「スーパー有機ELデバイスとその核心的材料への挑戦」が採択された。これを受け、翌10年4月に研究機関「最先端有機光エレクトロニクス研究センター(OPERA)」を発足し、国から4年間で約32億円の助成を受け、東芝などの民間企業、広島大学や京都大学などの他大学と共同研究を進めていた。建物は建築面積940平方m、鉄筋コンクリート造の3階建て延べ床面積は2441平方m。今年7月に完成。同大では「今年2月にOPERAは熊本の『くまもと有機薄膜技術高度化支援センター』と提携した。福岡県だけでなく、九州全体で有機ELの研究を進めていきたい」と話している。