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折尾駅高架下商業施設が開業 九州旅客鉄道


週刊経済2023年10月11日発行号

26店舗が新規出店

九州旅客鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)は9月29日、JR折尾駅高架下商業施設「えきマチ1丁目折尾」(北九州市八幡西区北鷹見町)をオープンした。
折尾駅周辺地域では、北九州市が「折尾地区総合整備事業」として連続立体交差事業や街路事業、土地区画整理事業を実施。21年1月に新駅舎が開業、今年4月に駅北側の駅前広場が完成した。鹿児島本線高架下の「えきマチ1丁目折尾」は、敷地面積約1万700㎡、店舗面積は約3800㎡。「デイリー・コンフォート」を開発コンセプトに、スーパー「マックスバリュ」、コーヒーストア「スターバックス」、100円ショップ「キャンドゥ」、グローサリー「ジュピター」、ドラッグストア「マツモトキヨシ」などのほか、北九州市に本拠地を置く地元店では折尾駅前で創業した餃子店「本店鉄なべ」や、八幡西区の明太子メーカー「かば田」の総菜・弁当店「おにぎり処かば田」など8店舗が出店した。北九州市内初出店は、ベーカリー「アールベイカー」、総菜・弁当店「TOMY」、生活雑貨店「ブルーブルーエ」など5店舗。福岡を中心に韓国料理店を提供している「あぷろ」の食物販店「あぷろマート」など、新業態も3店舗出店した。駅舎内の既存店3店舗を含む店舗数は29店舗。うち4店舗(ミスタードーナツ、ケンタッキーフライドチキン、とおやま薬局、ひいらぎこころクリニック)は今年冬にオープンする。開業前には約300人が行列をつくった。
開業式典で、古宮社長は「折尾駅は約130年前に、日本初の立体交差の駅として開業した。地元の方々のご尽力で生まれ変わり、便利になったという声もいただいている。高架化事業があったからこそ、新たなスペースに商業施設をオープンすることができた。日常使いに最適なテナントがそろっているので、駅を利用されるお客さまのほか、地元の方々にも多くご利用いただき、駅周辺がもっと元気になることを祈念している」、武内和久北九州市長は「『えきマチ1丁目折尾』の開業は、折尾駅周辺に新しいにぎわいが生まれる出発点になると確信している。変わる北九州の一つの象徴が折尾駅。引き続き、1歩1歩取り組みを進めていきたい」、「えきマチ1丁目折尾」テナント会の椛田直人会長(㈱かば田食品常務取締役)は「この先10年、20年、30年と、皆さまにより良いサービスを提供し続けられるよう、貢献していきたい」と話した。
22年度の折尾駅の乗車人員は1日平均1万3451人で、博多、小倉、鹿児島中央、大分、熊本、吉塚に続いて7番目。今後、筑豊本線高架下スペースの活用も検討していくという。