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工場用地3万平方mを福島県石川町から取得  日創プロニティ    来春、新工場を稼働


 福岡証券取引所の新興市場Qボードに上場する金属製品加工の日創プロニティ株式会社(福岡市南区向野1丁目、石田利幸社長)は6月11日、新工場の建設用地として福島県石川町が所有する工業用地約3万平方mを取得すると発表した。来年春をめどに新工場を稼働する。
 同社の業績は、昨年7月の再生可能エネルギー固定価格買取制度施行に伴い、太陽光発電関連製品が急拡大しており、新工場建設で現在フル生産体制で取り組むメガソーラー向けや産業向け太陽電池アレイ支持架台をはじめ、新たに取り組む戦略製品「耐火パネル」の将来的な市場規模拡大を見込み、生産体制を強化するため新工場を建設するもの。同社の工場は現在、福岡県嘉麻市(旧山田市、敷地面積3万5000平方m)の山田工場一カ所だけで、九州から東日本に製品を納めるのに物流コストがかさむため、関東とのアクセスも良い東北地方で、同業者のM&Aを含めて工場設置を構想していた。現地雇用による東日本大震災からの復興を支援する狙いもあり、震災以降、九州から再生可能エネルギー関連企業として福島県への初の進出企業という。
 石川町は福島県の中通り南部、阿武隈高地の西側に位置し、人口は約1万7000人。同社は7月上旬にも石川町と契約を結び、同町が所有する工業用地を約2億円で取得する。新工場建設にかかる日程や規模につては現在検討中で、決定次第発表する。
 同社の業績は、昨年7月の再生可能エネルギー固定価格買取制度施行に伴い、太陽光発電関連製品が急拡大しており、2013年8月期第2四半期(2月中間期決算)は、売上高が前年同期比3・8倍の32億3700万円、営業利益が14億4600万円(前年同期は800万円の損失)、経常利益が14億4400万円(同)と大幅な増収増益だった。6月11日には通期業績を売上高は前回公表の予想より7億円増となる60億円に上方修正し、営業益と経常益もともに同6億円増となる26億円に再度上方修正している。