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山口県下関市の漁連石油をグループ会社化  新出光    3月11日、22社目のグループ会社


 石油製品販売大手の株式会社新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長)は、山口県下関市大和町1丁目の老舗石油販売・海運業者、株式会社漁連石油(林克彦社長)を3月11日付でグループ会社化する。
 漁連石油が後継者問題と世代交代といった課題を抱える中、新出光によるグループ化で、漁連石油が長年培った海上販売の技術・知識・情報を共有化し、博多・関門地区を中心とした海上船舶用燃料販売の再構築と市場競争力を高める狙い。両社は2月19日に株式譲受契約を締結し、新出光が漁連石油の株式の73・2%を取得する。新出光にとっては、22社目のグループ会社となる。
 漁連石油は1953 (昭和28) 年設立。資本金2000万円。下関本社のほか、福岡、長崎、宇部に営業所を置き、従業員は42人(2月末現在)。石油販売のほか海運業者、代行給油業者として、漁協関係を中心に営業展開。油槽船9隻をはじめ11隻の船舶を保有し、港湾建設関連の船舶や漁船などへの海上給油を強みに主に船舶用A重油の販売と、下関市内で3カ所のサービスステーション(給油所、以下SS)を運営している。
 新出光は九州各県(沖縄除く)や本州4拠点を持つ石油エネルギー商社として、SSでの小売や特約店への卸売(グループ店舗約400店)、産業用大口需要家向けの燃料販売のほか、太陽光発電システム販売などを手掛ける。また、グループで自動車(オート)関連や環境・新エネルギー、オフィス、食とくらし関連など非石油事業を拡大。2014年3月期売上高は3070億円。
 非石油事業を拡大する一方、基幹事業である石油事業の維持・強化も図る。昨年4月に福岡西部や北九州、佐賀・唐津地区を営業基盤とする昭和グループの昭和商事石油株式会社(福岡市中央区大手門2丁目)の全株式を取得。同10月には民事再生手続き開始の申し立てをしていた大分市の同社特約店、新光石油株式会社の事業を譲り受け、商号を受け継いだ新会社、新光石油株式会社を設立。また、今年2月23日には、後継者問題を抱える佐賀県伊万里市の同社特約店、金子石油の全株式を取得し、グループ会社化している。

 博多駅東2丁目に5店舗目のコメダ珈琲店

 また、同社を中核とするイデックスグループで「食とくらし」に関連する事業を手掛ける株式会社i・ライフソリューションズ(福岡市博多区上呉服町、江藤晃一社長)は3月7日、同区博多駅東2丁目に「コメダ珈琲店 博多駅東店」をオープンした。
 2013年12月にグループ初の飲食事業として開始した名古屋発祥のコメダ珈琲店のフランチャイズ事業の5店舗目で、駐車場のない初の都心型店舗。コメダ珈琲店としても博多駅地区初の出店。場所はJR博多駅筑紫口南側にある音羽交差点の北東側、博多駅筑紫口から徒歩5分の立地。店舗は平屋建てで、店舗面積は189平方m。座席数は92席で禁煙74席、喫煙18席と完全分煙設計。店内はゆったりしたテーブルやソファーでゆっくり寛げる仕様となっている。メニューはコーヒー各種や特製サンド、焼き立てデニッシュに冷たいソフトクリームをトッピングした名物「シロノワール」などのデザート。午前11時までドリンクに無料でトーストとゆで玉子が付く、名古屋式のモーニングサービスも提供。年中無休、営業時間は午前7時から午後11時まで。
 同グループでは非石油事業の拡大を図っており、その柱の一つに位置付けるコメダ珈琲店事業で15年度末(来年3月末)までに九州10店舗体制を目指す。7月に大分市内に出店予定のほか、適地があれば都心型、郊外型にこだわらず出店していく方針。