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小型水力発電機開発の助成金受託  明和製作所    EV充電システムも並行で研究


 電気モーター製造の株式会社明和製作所(糸島市志登、生野岳志社長)は7月10日、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2012度「新エネルギーベンチャー技術革新事業」を受託。小型水力発電機器の研究開発に注力する。
 同社と同じ糸島市にキャンパスを置く九州大学との共同受託で、今年度の受託研究費は1千万円。九州大学の島谷幸宏教授が研究を進める小水力発電を中心とした小型発電機の研究開発のほか、同社が独自研究している小型EV充電システムの構築も、申請テーマに盛り込まれた。小型水力発電機の開発は、他のエネルギー発電機に比べて遅れを取っており、その点で島谷教授の研究実績が評価された。今後は、同市内の河川で実証実験を進めながら、実用化を目指す。順調に研究成果が出れば、13年度のフェーズ2(基盤研究)は5千万円以内の支給、14年度のフェーズ3(実用化研究開発)は5千万円以内の助成金のうち3分の2を受けることができる。同社では、「九州大学とは小型EV充電システムの研究開発でも産学連携を結んでいるため、意志の疎通も早い。小型水力発電機の需要は高いので、一刻も早く実用化を目指したい」と話している。
 同社は1959年11月設立。資本金2184万円。従業員数83人。12年3月期の売上高は7億27千百万円。生野社長は62年5月30日生まれの49歳。大阪府出身で立命館アジア太平洋大学経営大学院修了。