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天然ミネラル足湯を開発し、被災地の南相馬市に寄贈  クリスター    今後、新商品として受注生産へ


 ミネラル水を生成する水処理システム開発、販売の株式会社クリスター(旧イワモト理研株式会社、福岡市博多区博多駅前1丁目、岩本藤光社長)は9月11日、「天然ミネラル足湯 ぽかぽかクリスター」を開発し、大震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市に寄贈した。
 ミネラル水の研究一筋の同社が東日本大震災の復興支援を目的に、避難生活での入浴の困難さや高齢者のコミュニケーション場の不足、健康への心配といった面を考慮し開発した。足湯の知識はなかったが、受水槽循環の技術を転用し、半年がかりで完成させた。同社は11日に福島県南相馬市で開催された復興イベントに、この天然ミネラル足湯の体験コーナーで参加。そのまま仮設住宅が密集する同市鹿島区健康福祉課に寄贈した。
 同社によると、足湯装置は、主力製品でミネラル水を生成する水処理システム「ミネラルクリスター」の技術を応用し、肌にやさしい天然ミネラルが豊富な温泉湯質のお湯となっており、保温性や保湿性が高く、血行循環を持続するのが特徴。お湯自体に抗菌力があるため菌の発生がなく、湯槽の掃除やお湯の入れ替えも不要で、いつでも清潔な状態を保てる。
 また、温度調節などすべて自動制御にしており、コンセントさえあれば、どこでも設置できる。同社では、取引先などからの引き合いもあり、今後、新商品として受注生産を開始する方針で、現在、体験設置できる場所を探している。
 岩本社長は「南相馬市の復興イベントでは、“体がぽかぽかしてきた”“膝や腰が楽になった”といった声をもらった。私も1日3回利用するが、天然ミネラルの足湯は想像以上に効能があり、被災地での利用はもちろん、多くの方の健康のお役に立てれば」と話している。
 同社は1989年1月創業、90年8月設立。資本金3千万円。従業員15人。「ミネラルクリスター」を首都圏や九州を中心にマンション、ビル約4百棟に納入。今年7月にイワモト理研株式会社から社名変更した。岩本社長は佐賀市出身。1943年6月20日生まれの68歳。早稲田大学第一法学部卒。