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増収と収支構造の改善で黒字転換  日本タングステン    経常損益で3億2千万円の黒字


 電子、自動車部品部材メーカー・日本タングステン株式会社(福岡市博多区美野島1丁目、馬場信哉社長)の14年3月期決算(連結)は、売上高が前年比2・5%増の116億1600万円、経常利益は3億2000万円(前年は2億5000万円の赤字)と増収黒字転換した。
 自動車関連や衛生用品関連の主力商品を中心に堅調に推移。粉末治金事業では、自動車関連の電極や接点製品が自動車販売の増加によって好調に推移、衛生用品関では新興国の活発な設備投資が増収を後押しした。また、HDD(ハードディスクドライブ)用磁気ヘッド基板は、パソコン需要の低迷による落ち込みをビックデータなど大容量記憶装置用の需要増は円安効果が加わったこともあり前年実績を上回った。産業用機器・装置事業では、半導体関連の販売が低迷したものの、新規装置の拡販もあって堅調に推移したことが増収の要因となった。
 利益面では売上高の回復に加え、生産性や品質の向上、経費削減に取り組んできたことや中国事業の再構築による収益改善などで原価率が改善、営業損益、経常損益ともに黒字転換した。当期純利益も3億300万円(前期は2億500万円の赤字)を確保した。
 今期は、製造コスト低減や品質の安定化を図りながら、既存製品の改良・応用化や新商品の投入で事業拡大を目指しており、売上高は前年比3・3%増の120億円、経常利益は30・9%増の4億2000万円、当期純利益は51・7%増の4億6000万円を見込んでいる。