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国内市場回復と主力製品需要増で2年連続の増収  日本タングステン    コスト増で2年ぶりの赤字


 金属の精製、加工を手掛ける日本タングステン株式会社(福岡市博多区美野島、馬場信哉社長)の12年3月期連結決算は売上高が前期比5・6%増の124億69百万円、2千万円の経常赤字だった。
 紙や不織布(ふしょくふ)などの輪郭を高速、高精度で切断する主力商品「NTダイカッター」の海外販売が伸びたほか、ブレーカー用接点や自動車関連の抵抗溶接電極も設備投資の回復や復興需要などにより増加し、2年連続の増収。一方、銀やタングステンなどの価格高騰で原価が上昇したほか、中国の子会社の事業費増加に伴い2年ぶりの経常赤字。同社では「コア製品の拡販と早期に海外事業の生産体制を確立し、収益性の高い企業への体質転換づくりを推し進めていく」と話している。
 今期は売上高が前期比5・5%増の131億5千万円、経常利益は3億6千万円を見込んでいる。