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原発停止響き2期連続の大幅減収減益  岡野バルブ製造    今期経常益も60%減の見込み


 発電所向けバルブ製造の岡野バルブ製造株式会社(北九州市門司区中町、岡野正敏社長)の12年11月期連結決算は、売上高は前年同期比18・1%減の83億4700万円、経常利益は同51・2%減の4億5800万円で減収減益だった。
 前期に引き続き、収益ともに2けたの大幅減。発電業界、中でも原子力発電所向け製品に軸足を置く業態から、原発の運転停止に伴う新規受注やメンテナンスなどの大型受注が大幅に減少したことが業績に響いた。バルブ事業は国内向け受注が低調だったほか、長引く円高で海外向けの価格競争力も低下し売上高は前期比13・2%減、メンテナンス事業では原発などの大型受注が乏しく収益性の低い火力発電所向けの業務が中心となり、売上高は22・7%減となった。一方、損益面では第3四半期までは徹底したコスト削減策で4%程度の経常減益に留めてきたが、工場稼働率の低下やメンテナンス待機工数の増加が収益を圧迫し、通期では昨年の減益幅を上回った。当期純利益は災害による損失等の計上もあり、同48・7%減の1億9700万円となった。
 今期の見通しでは、原発再稼働見通しが依然として立たないことから損益面では前期を下回ると見ており、売上高は前期比3・9%増の86億7200万円、経常利益は同60・3%減の1億8200万円の増収減益を見込んでいる。