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博多駅南西街区の再開発事業が本格化  日本郵便とJR九州    16年春の完成へ


 博多駅南西側で日本郵便株式会社(東京都千代田区霞が関1丁目、高橋享社長)とJR九州(唐池恒二社長)が2016(平成28)年春の完成目指し、再開発事業を本格化させている。
 旧博多郵便局などがあった駅南西側は、日本郵便株式会社とJR九州が一体的な共同開発を進めることで合意、それぞれが再開発ビルを建設することで準備を進めてきた。同エリアでは、すでに日本郵便株式会社が2月13日に旧博多郵便局敷地で計画している全館商業施設ビル「博多駅中央街SW計画」(仮称)を着工、JR九州は10年に同社が取得した博多ビルの撤去作業を3月中に終了させ、4月に商業施設とオフィスで構成する新博多ビル(仮称)の工事に着手する。
 日本郵政株式会社の「博多駅中央街SW計画」(仮称)は敷地面積約5000平方m。地上鉄骨造、地下鉄筋コンクリート造り・一部鉄骨鉄筋コンクリート造の地上11階・地下3階建てで、延べ床面積は約6万5800平方m。1階から7階には首都圏や大都市部の駅前で商業施設を展開する丸井グループが進出を決定しており、地下1階と8階から11階までには日本郵便株式会社が4月からテナント誘致活動を本格化させる。日本郵便株式会社が誘致するテナントの割合は約4割。同社郵便局総本部不動産部の川井博商業施設開発室長は「JR博多シティはじめ、周辺商業施設と共存共栄できるゾーニングを目指していきたい。地元の皆さんにも入居を前向きに検討いただけるよう働きかけていきたい」としている。
 JR九州が建設する新博多ビル(仮称)は、敷地面積約3300平方m。地上12階・地下3階建てで、地下1階から2階までを商業施設、3階から12階までをオフィスフロアとして整備する。躯体構造や延べ床面積は現段階で公表していないが、1階には博多郵便局の入居が決まっているほか、オフィス1フロアあたりの面積は約2300平方m超になる見通し。同社事業開発本部開発部ではビル全体のゾーニングやテナントの誘致活動は4月から本格化させる。
 いずれの施設も11年3月のJR博多シティ開業以来、3年ぶりに動き出した大型開発プロジェクト。開発地域が福岡市の再開発等促進区に指定されているため、1000%から1200%まで緩和された容積率を最大限に活用した再開発を進めていく方針。