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前期大型案件の反動で5・5%の減収  黒崎播磨    経常利益は前期比25・7%減


 耐火物、セラミックス事業の黒崎播磨株式会社(北九州市八幡西区東浜町、濵本康男社長)の13年3月期連結決算は、売上高は前期比5・5%減の973億3600万円、経常利益は同25・7%減の24億2600万円で減収減益だった。
 12年度は、子会社化したインドの耐火物大手・TRLクロサキ・リフラクトリーズで大型工場が完成、操業を開始したほか、耐火物製造子会社の九州耐火煉瓦株式会社と合併するなど、耐火物事業の基盤強化を図ったが、前期に大型建設用案件の耐火物の売り上げ計上があった反動をカバーできなかったことから、連結売上高は前年を下回った。利益面では、円安の進行による原材料価格上昇等の影響を受けて、当期純利益は同36・1%減の13億7300万円となった。
 セグメント別に見ると、各種工業窯炉の設計施工など主力の耐火物事業では、前述した理由から売上高は前期比6・6%減の783億8200万円、セグメント利益は同57・0%減の15億1000万円となった。産業用ファインセラミックスの製造販売などセラミックス事業では、半導体製造装置業界の市場環境悪化により、売上高は同4・9%減の48億4100万円、セグメント利益は同76・5%減の1400万円となった。一方、窯炉の設計施工、築造修理などファーネス事業は、売上高が同1・3%増の125億3200万円、セグメント利益は、売上高の伸びや工事案件の利益率改善により同53・4%増の6億4100万円と大幅に伸び、各事業の中では唯一の増収増益だった。
 今期の見通しは、主要取引先である大手鉄鋼各社の14年3月期予想が不明なことや円安の進行などの理由から、現時点で合理的な算定が困難であるため未定としている。