NEWS

  • 地域

京都郡苅田町の新工場が完成  日産車体九州    総事業費300億円、年末から生産開始


 日産自動車系の車両メーカー・日産車体株式会社(神奈川県平塚市、木茂社長)の全額出資子会社・日産車体九州株式会社(京都郡苅田町新浜町、社長同)が、総事業費約300億円をかけ、日産自動車九州工場内に建設していた新工場が4月22日完成した。年末から本格稼働する。
 新工場は、07年10月から日産九州工場内(敷地面積約17万平方m)の南東側に建設していたもの。車体工場、塗装工場、組立工場と事務棟(いずれも鉄骨造り平屋建て)の4棟で構成。延べ床面積は7万5500平方m。年間生産能力は12万台。工場内には、日産車体独自の「多品種混流生産ライン」を採用、大型車から小型車までの車両生産が同時に可能な生産ラインを構築した。6月1日から試作に入り、年末には、中近東・欧州での需要が高い四輪駆動車「パトロール」の生産を始める。当初、計画していたミニバン「エルグランド」、「クエスト」(北米向け)の生産は、2010年度に本格化させる予定。従業員数は、当初の計画通り約1000人。すでに100人が日産車体湘南工場から移籍し、生産準備に携わっているほか、今春、地元で採用した新入社員30人の研修を湘南工場で実施している。同日、現地で開かれた落成式には250人が出席。高木茂社長は「世界的な景気低迷の影響で、自動車産業全体が厳しい状況下での竣工を迎えた。品質、コスト、納期の総合力で日産グループのベンチマークに位置付けられる工場を目指す。より効率的な生産個体制を構築し、さらなる企業競争力の強化を図っていくとともに、地域との共生を図り、地域経済に貢献していきたい」とあいさつした。