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久留米市にLNGサテライト基地  西部ガス    建設費約13億円、2015年春運転開始


 西部ガス株式会社(福岡市博多区千代1丁目、酒見俊夫社長)は、久留米市津福本町にLNG(液化天然ガス)から都市ガスを製造するサテライト基地「久留米工場」を建設する。建設費は約13億円。10月に着工、2015年春の運転開始を予定している。
 現在、筑後エリアでは100%子会社の筑後ガス圧送株式会社(久留米市、菅谷清社長)がガス導管事業者として、西部ガス福北工場(福岡市東区)からパイプライン(久留米ライン)を通じて同地区のガス事業者に卸供給しているが、同地区は産業用分野を中心に都市ガス需要が増加しており、今後も需要拡大が見込まれることからガス供給能力の増強を図る。
 計画では筑後ガス圧送が事業主体となり、パイプラインの南端の同社久留米供給所内にサテライト基地を建設。主要設備はLNG貯槽(100㎘×2基)、LNG気化器(6t/h×3基)、ローリー受入設備(2口)、本社兼工場管理棟などで、ひびきLNG基地(北九州市)からタンクローリーで輸送されるLNGを受け入れて都市ガスを製造する。完成後は久留米ラインを通じて受け入れた都市ガスを供給する一方で、久留米工場で製造した都市ガスを必要に応じて供給できるようになる。
 同社では「サテライト基地建設により、今後の筑後エリアのガス需要増加に対応できるとともに、ガスの安定供給性や災害、事故発生の際のセキュリティが大きく向上する」と話している。