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主力のタクシー、不動産とも堅調で増収増益   第一交通産業    経常利益は2けた台の伸び


 第一交通産業株式会社(北九州市小倉北区馬借2丁目、田中亮一郎社長)の2013年3月期の第2四半期連結決算は、売上高が前年比2・7%増の387億2500万円、経常利益が同36・9%増の22億4500万円で増収増益となった。
 営業利益は28・2%増の24億2900万円、四半期純利益は約2倍の9億4000万円だった。主力のタクシー事業の売上高は0・5%増の253億5400万円。タクシー自動配車スマートフォンアプリ「モタク」の対象エリア拡大、携帯電話などに充電可能な「タクチャージ」の配備、JR東日本の「Suica」との提携と相互利用の交通系電子マネー、iD、クレジットカード対応決済端末の導入などで、利用者の利便性向上と他社との差別化を図った。
 一方、利益面では燃料価格の高止まりのなかで営業所の統廃合で合理化と経費節減に取り組んだものの、事業譲受した車輌の当初の稼働が低迷していた結果、セグメント利益は13・3%減の7億3300万円にとどまった。9月末のタクシー認可台数は、前年同期末比161台増の7153台となった。また、バス事業の売上高は7・0%増の32億6000万円。前年同期に1億9100万円の損失を出したセグメント利益は1200万円を計上した。バス認可台数は1台増加の699台。
 不動産分譲事業では、売上高は6・7%減の52億0200万円に止まったが、セグメント利益は25・6%増の4億4000万円で2けた台の伸びとなった。このうちマンション事業の売上高は、30・5%減の26億8100万円。一方、前年同期に約2・82倍の高い伸びを示した戸建住宅の売上高は76・4%増の20億4200万円と引き続き好調に推移した。賃貸事業の売上高は5・6%増の14億6200万円で、セグメント利益は10・1%増の7億4800万円だった。
 金融事業では総融資残高の減少で貸付金利息や手数料収入が減少したものの、不動産再生事業の大口案件の譲渡などで、売上高は61・1%増の26億1800万円。利益面でも93・7%増の3億5100万円と伸びた。
 通期では、売上高が6・7%増の890億円、経常利益は33・3%増の55億円を見込んでいる。