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中間期は円高と中国子会社の立ち上げ遅れで赤字に  日本タングステン    通期は増収減益へ


 金属の精製、加工を手掛ける日本タングステン株式会社(福岡市博多区美野島、馬場信哉社長)の12年3月期中間期決算は、売上高が前期比9・9%増の62億99百万円、経常損失は11百万円だった。
 震災により一時、自動車関連の電装部品などが減産の影響を受けたが、ブレーカー用、低圧開閉器用の接点製品は復興需要で増加した。一方、主力のHDD(ハードディスク)用磁気ヘッド基板は北米向けに販売数量が伸びたが、円高の影響で原価率は低下したほか、中国子会社の生産の立ち上げが遅れ、2年ぶりの赤字に転落した。同社では「円高、金融危機の深刻化に加えタイの洪水被害の拡大など先行き不透明な状況は続く。中国子会社の生産体制の早期構築と海外市場での拡販施策を強化して業績向上を目指す」と話している。
 通期売上高は前期比5・9%増の125億円、経常利益は同79・4%減の5千万円を見込んでいる。