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ボーイング787の運航再開を前に安全性を強調  全日空    福岡支店で報道関係者を対象に


 全日本空輸株式会社(篠辺修社長)は5月29日、福岡市中央区天神1丁目の同社福岡支店で6月1日から運航を再開するボーイング787型機の安全性に関する説明会を開いた。
 説明会は在福岡の報道関係者向けに実施した。当日は整備センター副センター長の大上克裕執行役員、グループ広報部の辻村和利部長が福岡支店の高田直人支店長ともに出席。会場で大上執行役員は、今年1月のバッテリー不具合に伴う運航停止や3月に米国連邦航空局(FAA)が安全性を承認したこと、4月28日の確認飛行や5月26日には札幌―羽田間で787による臨時便を運航したことなど6月1日からの運航再開に至る経緯を説明した上で、「法律の要件に沿ってバッテリーの改修作業が完了、お客さまに安心していただける当社独自の体制を整え、運航を再開する」と安全性を強調した。また、高田支店長は「787の安全性に関する説明会を東京以外の地域で実施するのは福岡が初めて」とした上で、「九州には787を使用していた路線が多く、利用者の安全性に対する関心は高い。それだけに万全の体制で準備を進めてきた。安全に関する情報はホームページ上でも公開しているのでぜひ参考にしてほしい」と語った。
 ボーイング787型機は全日空が世界の航空会社に先駆けて導入した機材。操縦席に最新のIT技術を取り入れたことでパイロットの負担を軽減しているほか、機材に国内繊維メーカー大手・東レが開発した炭素繊維を使用、機体を軽量化することで燃費効率の向上を実現させていた。2011年6月に東京―岡山、広島線で運航開始、九州では12年5月に東京―福岡、鹿児島線、6月に東京―熊本線、10月に大阪―鹿児島線、東京―宮崎線と順次路線を拡大、1日11往復運航していたが、1月16日のFAAによる運航停止措置を受け、機材の使用をストップしていた。