NEWS

  • 地域

ピーナツもやしの加工事業を拡大  出萌    年度内の佐賀工場完成を機に


 ピーナツもやしの生産、加工、卸売の出萌株式会社(福岡市東区香椎照葉3丁目、岩橋謙樹社長)は、佐賀県三養基郡みやき町に建設予定の新工場完成を機に、同社生産のピーナツもやしを原料とした加工事業を拡大する。
 現在、主力製品の「ピーナッツもやし」は売り上げ全体の9割を占めるが、3月の震災直後に関東地区からの受注が減少。外的要因に左右され、賞味期限が短い“生もの”の同商品以外に、保存期間が長い加工品の生産能力を高めることで、事業の第二の柱に成長させる。
 同社ではこれまでに「ピーナッツもやしの甘酢漬け」、「ピーナッツもやしのマリネ」など加工品を販売しており、今後も同商品を原料とした加工品の開発が中心となる。これに伴い、新工場を含めた生産現場を配置転換し、ピーナッツもやしの主力生産工場だった福岡工場(糸島市)を加工工場に、12年3月期内稼働予定の佐賀工場を生産工場とする。
 岩橋社長は、「企業の将来性を考えた結果、加工事業の拡大に至った。ピーナッツもやしは栄養価が高く、素材がシンプルで加工の汎用性も高い。自社開発以外にも他の食品会社との共同開発や、大学・調理学校と組んだ学生コンテストなどを積極的に行っていきたい」と話している。
 同社は、2004年4月設立。資本金は85百万円。従業員数は16人。11年3月期の売上高は前年比30%増の約8億円。岩橋社長は久留米市出身。1954年7月3日生まれの57歳、趣味は読書。