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「50台100人体制、早ければ年内スタート」  福岡エムケイ株式会社の青木義明社長    「特定監視地域指定には強い憤り」


 7月23日、九州運輸局に福岡市でのタクシー運行事業を認可申請した福岡エムケイ株式会社(福岡市中央区舞鶴1丁目)の青木義明社長は、8月7日、ふくおか経済9月号の取材に応じ、新規参入に至る経緯や今後の戦略を語り、国の特定特別監視地域の指定は「権力の再規制で強い憤り」と語った。主な内容は次の通り。
 ―7月23日に認可申請を行った。これまでの経緯について。
 青木 02年4月の規制緩和以降、福岡は有望なマーケットとして進出する計画があった。京都に本社を置く親会社・株式会社エムケイ(青木信明社長)は、これまで東京、大阪、名古屋、神戸に進出している。福岡では昨年末から今年1月にかけて、市場調査を実施。料金と車のグレードで他社と差別化が図れると判断し、進出を決めた。
 ―すでに開設準備室を設置している。
 青木 乗務員の募集活動をはじめ、営業所や乗り場の確保など準備は着々と進めている。乗務員はすでに40人を確保しており、大阪と神戸の研修センターで研修活動を始めた。年内に100人は確保したい。会社説明会や採用面接を随時実施している。営業所は那の津3丁目に、乗場は中洲に設置し、車両台数は、中型車45台、大型ハイブリット車5台の計50台でスタート。早ければ12月中に、遅くとも2月までに営業を開始する。料金は、福岡都市圏の小型初乗り運賃である1・2キロ550円に比べ、10%安く設定した。加算運賃も1割程度安い料金体系を設定する。
 ―今後の目標について。
 青木 初年度の売り上げ目標は1億7000万円、3年後には売上高約5億2000万円を目指す。将来的には観光タクシーや貸し切りバス、企業を対象にした運転手の派遣事業なども手掛けていきたい。
 ―福岡市と周辺地域は、国の特定特別監視地域に指定された。すでに福岡市の法人タクシーは供給過剰との指摘があるが。
 青木 権力による再規制と受け止めており、強い憤りを感じている。経営努力で消費者のニーズに応えようとする企業努力を踏みにじる行為だ。福岡市のタクシーは「過剰供給」といわれるが、「博多ラーメン」で有名な福岡で、「供給過剰」という理由でラーメン店の出店を規制するのか。なぜタクシーだけ規制強化に乗り出すのか。安い料金で、質の高いサービスを提供し、消費者に選ばれるタクシー会社を目指す当社にとっては、全くナンセンスな問題だ。(詳細はふくおか経済20087年9月号に掲載)