NEWS

  • 地域

「黒ショウガ」のエネルギー消費量増加作用を確認  東洋新薬    日本肥満学会で発表


 健康食品受託メーカーの株式会社東洋新薬(福岡市博多区博多駅前2丁目、服部利光社長)はこのほど、天使大学、北海道大学の斉藤昌之名誉教授らとの共同研究で、「黒ショウガ」摂取によるエネルギー消費量増加作用を臨床試験にて確認し、そのメカニズムの一つを10月11、12日に開催された日本肥満学会で発表した。
 「黒ショウガ」は、ショウガ科バンウコン属の植物で、タイやラオスの山間部に自生し、現地ではお茶やリキュールにして飲まれるなど、伝承的な機能性として滋養強壮や冷え症改善があると言われている。同社ではこれまでに、黒ショウガの機能性として、体脂肪蓄積抑制作用、体温低下抑制作用、褐色脂肪組織の交感神経活動活性化作用などを確認しており、今回は、臨床試験にて黒ショウガ摂取によるエネルギー消費量増加作用と、そのメカニズムの1つとして、脂肪を燃やす役割を持つ褐色脂肪組織を刺激し熱産生を促進させる可能性があることを確認した。
 実験では褐色脂肪組織の高活性者5人、および低活性者5人の計10人を選択し、黒ショウガを含有するカプセル、またはプラセボカプセル(黒ショウガを含まない錠剤)を単回摂取させ、摂取前、摂取30分後、60分後、90分後、120分後に、呼気ガス分析によるエネルギー消費量を測定した。その結果、高活性者群では、黒ショウガ摂取60分後にエネルギー消費量が有意に増加した一方、プラセボ摂取時には有意な変動は認められなかった。また、低活性者群では、黒ショウガ摂取時、プラセボ摂取時ともに有意な変動は認められなかった。以上のことから、黒ショウガを摂取することで、エネルギー消費量が増加することが確認され、そのメカニズムの1つとして黒ショウガが褐色脂肪組織を刺激することにより熱産生を促す可能性が示唆された。
 今回の知見で、黒ショウガの継続摂取で褐色脂肪組織を増加させる可能性が期待できることから、同社は今後も「黒ショウガ」の機能性を探求し、独自性の高い素材開発、商品開発に注力していく。