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「創循HD」設立、持ち株会社制に移行  FYC・南国興産グループ    上場視野に連結経営推進


 動植物性油脂原料や製品の商社、株式会社FYC(福岡市中央区港2丁目)とグループ会社で飼料、肥料、動植物性油脂を製造する南国興産株式会社(宮崎県都城市高城町有水)は、4月から純粋持ち株会社の「株式会社創循ホールディングス(HD)」を中核とする持ち株会社制に移行した。
 これは株式公開を視野にグループの連結経営を進める一環で、両社が1月20日、株式移転方式で創循HDを設立していた。HDの資本金は1億5千万円。社長には創業者の杉田明司(あけし)FYC代表取締役会長兼南国興産社長、専務に田川政一(まさかず)FYC社長が就任。南国興産社長に杉田誠六同社専務、FYC社長には福川武夫同社専務が、それぞれ昇格した。HDの本社はメーカーとして14万平方mの工場敷地を有する南国興産本社内に置き、管理本部を福岡市のFYCビル内に置く。
 新体制では創循HDの全額出資子会社としてFYCと南国興産が連なり、2社の傘下に他のグループ会社が連なる形となった。今後は数年後の上場に向けて内部体制の強化を図るとともに、南国興産での国内初の鶏ふん発電ボイラーに次ぐ、牛ふんや豚ふんを使った発電事業をはじめ新規事業の育成に力を入れていく方針。
 創循HDの役員は次の通り。
 ▼社長 (FYC会長兼南国興産社長)杉田明司▼専務(FYC社長)田川政一▼取締役 (南国興産副社長)中村康廣、(FYC管理部長)柳野敦▼非常勤取締役 (南国興産専務)南国興産社長杉田誠六、(FYC専務)FYC社長福川武夫、小ケ内信行・公認会計士、羽田正治・宮崎県経済農業協同組合連合会会長▼監査役 川野成美
 FYCは1963年8月創業、66年4月設立。資本金5376万円。従業員27人。10年3月期売上高は約130億円。南国興産は73年1月設立。資本金9千万円。従業員259人。同売上高は81億円。畜産副産物、家畜排泄物、食品副産物など有機資源再利用の製造から販売までの一貫体制を構築。グループ会社で食品やペットフードも展開し、農畜産物や食品分野における副産物の開発・高度利用で業容を拡大している。