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「キャナル」隣接の新施設は11月着工へ、来年秋の開業目指す  福岡地所    現施設改修を含め総事業費は約140億円


 地場大手総合デベロッパーの福岡地所株式会社(福岡市博多区住吉1丁目、八木聖二社長)は、「キャナルシティ博多」の隣接地に計画していた新商業施設(「祗園町再開発事業」)を11月にも着工し、来年9~10月の開業を目指す。10月12日に記者会見して発表した。
 来年7月の同社創業50周年にあわせて展開する事業の一環。「キャナルシティ博多」東側一帯の約87百平方mの敷地に、地上4階建て、延べ床面積約1万8千平方mの建物を建設する。テナントについては「福岡にもう少しそろった方がいいという意味で、若い女性をターゲットにしたファストファッション店舗にも協議している」(藤取締役)、「ファストファッションの中でも特徴的なものにしたい」(榎本会長)という。
 また、同社はこの1年間をかけて、「キャナルシティ博多」の建築、設備、アメニティといったハード面の改修を計画。隣接の新商業施設事業と合わせて総事業費は約140億円で、そのうち新施設については、これまでに約70億円を敷地の整理等に費やした。今後は完成までに新施設に約40億円、「キャナルシティ博多」改修に約30億円をかける。費用は福岡地所と関連の福岡リート投資法人で負担するという。

 新劇場が11月末オープン、シネコンでは最新シアター導入

 そのほか同社では創業50周年にあわせて、「キャナルシティ劇場」の開業、シネコンの「ユナイテッド・シネマキャナルシティ13」のリニューアル、同社運営の商業施設での謝恩セールなどを計画している。
 「キャナルシティ劇場」は、「キャナルシティ博多」内にあった劇団四季の常設劇場だった「福岡シティ劇場」をリニューアルするもので、11月30日のオープン予定。四季以外にも、これまで九州・福岡に誘致できなかった多彩な舞台芸術や国内外の旬のエンターテインメントを誘致するという。既に、今年12月から来年2月までのオープン3カ月間で演劇やミュージカルなど8演目が決定しているという。
 一方、四季にも引き続き公演を申し入れており、「前向きな方向で話が進んでいる」(藤取締役)という。また、地元の芸術文化の発信基地としての役割を担うことを目指し、オープン3カ月間で地域のアマチュア劇団や文化芸術団体に通常料金より大幅割引の設定で貸し出すキャンペーンも実施する。
 「ユナイテッド・シネマキャナルシティ13」では、13あるスクリーンのうちの一つ(12番スクリーン・約3百席)に「IMAXデジタルシアター」を導入する。
 「同シアター」はデジタルデータを用いた高画質映像と臨場感あるサウンド、湾曲した大型スクリーンなどが特徴で九州では初。11月19日から稼働予定。そのほか、来年2月末までに順次、客席、ペアシートの導入、アメニティ、予約システムなどをリニューアルする計画。
 「キャナルシティ博多」は1996年4月開業。年間約13百万人が訪れ、年商は約415億円。来年15周年を迎える。