INTERVIEW

【連載エッセイ】「卵2個でみんなニコニコ」vol.1/ くらぶ菜々子 乃木菜々子 ママ


中洲の高級クラブ「くらぶ菜々子」の乃木菜々子ママによるエッセイ『卵2個でみんなニコニコ』が本誌・ふくおか経済9月号にてスタートしました。菜々子ママの目線で季節のお話から日常のお話まで、今後、どのようなものが展開されるのか、とても楽しみです。

今回は第1回目。なぜエッセイタイトルが『卵2個でみんなニコニコ』になったのか。そんなところからお話は始まります―。

 

卵2個でみんなニコニコ vol.1        乃木菜々子

 

特にこだわりはなかった。コーナータイトルなんて適当につけておけばそのうち馴染むものだと思っていた。そんな中、ある日、お客様が「卵2個でみんなニコニコ」と言った。なぜかそれが心にストンと落ちた。

普通の人が聞いても、なぜ卵でみんなニコニコになるのかとか考えないし、興味もないだろう。でも、その人には深い意味があるのだろうと思うが、別にそれを掘り下げて聞く気もない。その人はその言葉を私に楽しそうに、また、真剣に話しただけである。

「コラムのタイトルにしてみよう」ということで、今月から、ふくおか経済さんにお世話になる事になった。

 

少し前までは何にでもこだわった。そこに意味がないとやっても仕方ないとか大義名分を探した。

自分の立場やプライドが優先だった。今は目の前にあるものや出来事をそのまま見ることができるようになった。

そこに意味がなくても心がワクワクしたり、ピーンときたものは理由を探すことなく受け入れるようになった。その逆もしかり…。胸騒ぎするものには少し距離を置くようになり、客観的に見るようになった。自分の感や大切にするものを少しわかってきた気がする。

 

「子曰(しいわ)く、敝(やぶ)れたる縕袍(おんほう)を衣(き)、孤貉(こかく)を衣(き)たる者(もの)と立(た)ちて恥(は)じざる者(もの)は、其(そ)れ由(ゆう)なるか。■(そこな)わず求(もと)めず、何(なに)を用(もつ)て臧(よろ)しからざらん。子路終身(しろしゅうしん)之(これ)を誦(しょう)す。子曰(しいわ)く、是(こ)の道(みち)や、何(なん)ぞ以(もつ)て臧(よ)しとするに足(た)らん」

孔子の言葉である。人は人。我は我。さらに自分の道を積極的に進みたい。誰かと比べられて自分を変えない人はすばらしい。

しかし、その生き方だけではだめだよ。さらに積極的に学び、実践することも必要だ、と。感を大切にしながら勉強したいと思う。

 

 

※■はりっしんべんに支

 

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