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ふくおか経済EX 2018

(株)ジャパンシーフーズ


高付加価値BtoC商品開発を強化 売上100億円企業へ

量販店向けのアジ、サバの業務用生食製品は全国トップシェア。それに留まることなくBtoCのコンシューマー製品開発に力を入れている。昨春は商品開発部門に3人の新人を投入し、さらに開発力が向上。昨年は刺身の冷凍商品“うまかアジたたき”、“うまか胡麻サバ”のシリーズ製品を発売した。
9月に就任したばかりの井上陽一新社長は「まだ市場はないに等しく順調な販売とは言えていない」と謙虚に受け止めている。一方で「核家族化、共働きの増加による購買行動の変化や、通販などの非店舗における食品の取り扱いが拡大している」と冷凍刺身のコンシューマー商品が将来的に一定の需要があることを見込み、その先鞭をつける考えだ。特にうまか胡麻サバは水産庁長官賞、主婦大賞、若者大賞の3賞を同時受賞。「それだけ将来性を評価していただけた」と期待を込める。
今年は済州島沖のサバを製品化。「済州島沖は古くから良質のサバの産地として九州では有名」とこれを全国区のブランドにしていく。現在、旬の脂がのった済州島沖のサバで比較的大型サイズのものを買い付けており、まずはシメサバの新商品を開発している。「近年相場が高騰しているため、通常価格帯のボリュームゾーンではなく高級化路線を狙う」と酢は特殊なものを使用し、砂糖を使用しない代わりに高価な蜂蜜を使うという。「価格競争に巻き込まれず一定の利益を確保し続けるには、会社のブランド力向上とオンリーワンとなる高付加価値な商品を生み出していく以外にはない」と説明する。

仙台営業所を開設し営業体制を強化

加えて昨年仙台営業所を設置し、東北エリアの営業を強化した。「お客様に深く入り込んで、真の問題解決をすることが大切」。その実現のために試食販売や店舗巡回に積極的だ。全国に約600の量販店と取引があるため「すべてのお客様に細かいサポートをするためには、まだまだ営業社員が必要だ」と人材確保を進めており長期的な経営計画を進めている。
世代交代し、若返ったジャパンシーフーズ。2028年の年商100億円にむけて新社長の手腕が問われる。

 

【DATA】
所在地/〒811-1302 福岡市南区井尻5-20-29
TEL/092-593-7662
FAX/092-593-7663
創業/1987年9月
設立/1987年7月
資本金/1億円
事業内容/生食用アジ・サバ・アナゴ加工
年商/34億円(17年8月期)
従業員/190人
出先/箱崎工場、対馬工場、食品研究室、(営業所)関東、名古屋、大阪、福岡、仙台
URL/http://www.jp-seafoods.jp

【採用情報】
応募資格/大学卒・大学院卒
採用実績/2017年度3人
採用予定/若干名
年間休日/105日
問合せ先/TEL.092-593-7662
担  当/井上郁子

(ふくおか経済EX2018年)